勇者と聖女と 〜国王殺しの真犯人?〜
こいつはやばい、、、。
「もし、それで私を殺したとしたとして、フォンは貴女に好意を向けるとでも?」
「当たり前です。姫様を1番に考えて行動しているのです。この気持ちが伝わらないなんてことがあってはならないのです。お話しはこれまでにしましょう。」
だめだ全然話しにならん。まぁ少しは話を聞けたからまだ良いとしよう。
「悪いけどまだ死にたく無いので、、、」
そして、魔法を発動し、両手足の拘束を解いた。
「!?」
「アンチマジックがあってもそれが術者の魔法なら、術者以上の魔力で対応すればいい」
「もしかして最初から!?」
「さぁ〜てどうでしょうね」
「くっ!!」
シルバさんが襲いかかってくる。後衛とはいえないほどのスピードで、さながら狼の狩りをするように
「本当に後衛?」
思っている以上の素早さで反応が遅れ、少し切れた。
「どうでしょうね。私でもたまに分からなくなります」
今度は魔法が飛んでくる。初級魔法のウィンドカッターだろう。それが無数に飛んで来る。
「物騒ですね」
「仕留めたと思ったのですが?」
ウィンドカッターは囮だった。後一歩遅かったら左横腹に腕が刺さっていたかも知れないと思うと、、、思うと、、、何故だろう、、、
「!?」
「後ちょっとで当たったのだけど?」
私は左手で腕を押さえて右手で殴り飛ばそうとした。抑さえが甘かったのか逃げられてしまった。だが、シルバさんの抑えられていた腕には赤い手の跡が残る。
「さっきの勢いはどうしたの?」
「、、、っ」
「かかってこないの?」
「化け物、、、」
「ならこっちから行きますね」
「なっ!?」
一瞬にして距離を詰める。そのまま溝落ちに向かって平手で押し出す。
「カッハ、、、」
シルバさんはお腹を押さえてうずくまる。立ち上がろうとする気配がない。
「もう終わり?つまらないの、、、」
そして、黒く輝く無数の魔塊を宙に創りだす。
「ひっ、、、」
「先に殺しに来たのですから、逆に殺される覚悟は出来ているのですよね?」
「い、、や、、、助、け、、、」
『マスター!』
「え?!」
急に目の前にアピが現れて驚いた。そしてその勢いで魔塊とさっきの黒い物が無くなり我に帰る。
『何、大事な証人を殺そうとしているのですか!?しかも、こともあろうか相手は戦意が完全に消失しているのですよ!!?』
「あっえっと、、、その、、ごめん」
『マスターはしっかり反省してください!私達は今国王様を殺した真犯人を探しているのですよ!!!』
「はい、、、」
まさか自分よりも見た目が幼い妖精姿のアピにこっぴどく叱られるとは、、、。
『大丈夫ですか?シルバさん』
「ひっ、、、」
『完全に怯えちゃっているじゃないですか!!どうしてくれるんですか?マスター!!』
「えっと、、その、、、本当にごめん」
『謝るくらいならやらないでください!!』
アピの怒声にアピよりも小さくなってしまいそう、、、アピがとても怖いです、、、
『まずは一旦部屋に戻りましょう1人で立てますか?』
「は、い、、、」
そして、アピに言われ部屋に戻る。部屋に入った時には、ほとんど傷が無くなって、見た目は少し服が汚れたくらいの私とその私に完全に怯えきっているシルバさん。そして、アピが先導しているというなんとも不思議な光景に皆が皆、困惑状態だった。
「えっと、、、これどういう状況?」
「何かありましたか?シルバちゃんが、、、そのすっごく怯えているようなのですけど、、、」
「説明求む」
シルバさんが姫様に病的なまでの好意を寄せていて、邪魔者と思われた私に襲いかかったら怯えるほどの目にあった。なんて、、、
(いえない、、、シルバさんもめっちゃ私見て怯えてるし、、、)
『そうですね、まずはあの姫様も来て貰ってから説明した方が楽ですね』
そして、フォンが来た後、シルバさんからもある程度話しを聞いたアピが説明をした。私がしようとしたら。
『マスターは反省中なので静かにしてください』
「はい、、、」
となった。私マスターなんだけどな、、、
「それでどうかしましたか?」
『実は、、、』
アピの説明はこうだ、まずシルバさんが姫様に病的なほどの好意を寄せており、騎士団長と私に嫉妬した。だけど偶然、未来視で国王が死んでしまう未来を見る。シルバさんは(本人いわく)遊び半分で作っていた作戦書をミケ騎士団長の机にいれた。
しかし、ミケ騎士団長は未だ罰せられず。挙句、私とフォンが抱き合っている所(一方的である)を見て、私を襲った。
『それでも、マスターに返り討ちに合い、姫様に今までのことがバレて嫌われることを恐れているという事です。』
「えっと、、、」
「私達は、、、」
「関係なし」
ソラちゃん、ユイナちゃんそしてマリスの3人はソソっと逃げようとする。
「道ずれにします」
私はすかさずドアを閉めた。
「そんなぁ、、、」
「人の恋愛について口出しはちょっと、、、」
「ドロドロ、無理」
「話しを聞いたからには見届けてもらいます」
3人は、がっくしと頭を抱える。私だって被害者だもん!
「、、、」
「、、、あっその、、、姫、、、様?」
フォンがシルバさんの目の前に立つとシルバさんは戸惑う。
「本当にシルバは私のことをそんなに想ってくれたの?」
「はい、、、義姉としてではなく、、、恋愛対象として、、、」
「私はシルバを本当の妹の様に愛しています。同じようにミケも本当の姉のように愛しています。」
「、、、でも、、、私は、、、」
「ですが、誰であろうと私への好意はとても嬉しいです。それこそ妹であるシルバからの好意も妹として見れなくなってしまうのでは?というぐらいに。この国は恋愛自由ですからね」
「!、、、」
「ですが、だからといって誰かを傷つける好意は許される物ではありません」
「、、、」
「もし、あなたが心を入れ替え、大事な姉であるミケを助けるということを手伝ってくれるというのなら、シルバ、あなたが私の近くにいて好意を寄せることを許します。それこそ、第二の妻として近くにいることを許しても良いかも知れませんね」
「!!それは本当ですか!?」
「ふふ」
「分かりました!精一杯姫様のおそばで尽力します!させてください!」
「でしたら、まずはミケ騎士団長の身の潔白を証明しましょう。そして、シルバ、私をフォンと呼ぶ事を許します。」
「分かりました!フォン様!」
シルバさんの尻尾が、ブンブンと振れる。こう見ると本当に犬、、、いや、狼っぽいな
「あれ?第二の妻?」
「もちろん!初めてはシア様ですよ〜」
「いや!結婚しないですからね!?」
「フォン様〜」
「よしよし〜シルバ〜」
『マスターは渡しませんからね!?ちょっと!?そこの犬っころもちゃんと主人にいいかせて下さいよ!』
「私は月狼なので〜あぁ〜フォン様の匂い〜」
『ちょっと!?』
そして、フォンに撫でられて喜んでいる狼娘に妖精が可愛いらしく怒鳴り、頭を抱える白銀の少女。そんな4人を見て残りの3人は、
「なんだろうこの疎外感」
「あわわぁ、、、」
「シア、渡さない、、、やはり、胸、、、、?」
各々が各々で悩み(?)を抱えているのだった。
大丈夫かこの姫様と獣者
いやぁ〜こんなフォンちゃんとシルバちゃんみたいに私もマイエンジェルにこれぐらい愛されてみたい物ですねぇ〜それにしてもマイエンジェルの変化が素晴らしいですね〜やはり私でないとマイエンジェルの面倒は見れないという事でしょうか?今はまだ自分である程度は抑えが出来るみたいですが、、、いずれ無視出来ない所まで来てしまうことは本人自身薄々気付いているのではないのでしょうか?まぁもし自覚がないとしてもいずれ、、、ふふ、ふふふ、、、あぁ早くマイエンジェルと暮らしたいですねぇ〜っと、素晴らしく一途で健気で純粋無垢で美人な女神の私はマイエンジェルの成長を喜び、先のことを考え心躍らせるのでしたぁ〜。




