勇者と聖女と 〜真実とは時に〜
「一緒に来ていただけないでしょうか!」
「、、、え、、?」
まず状況を説明しよう、、、。
数分前
ベヒモスを倒したソラちゃんとユイナちゃんの成長に感激となんらかの喪失感を感じ、現実逃避をしていた。子供の成長って一瞬だな、、、。
「あのぉ?」
「どうしたの?シア?」
「えっあっごめん。二人の成長に感慨深くなっていて、、、」
「ふふ!シアがいなくなったからってずっとメソメソしてられないからね!ダンジョンに入って成長したのよ!」
「ソラちゃんと一緒に頑張りました!」
うん、そんな軽い感じでいえる物じゃないけどね?
「ヘェーソウナンダー、、、」
こんな答えしか出ないくらいに、、、
「あの、、、それで相談なんだけど、、、」
「あっえ?なに?」
「実は、お二人に私の国に来ていただきたいのです」
なるほど、勧誘みたいな感じかな?でもまぁ、二人なら大丈夫だと思うけどね。
「指名依頼ってこと?二人なら大丈夫だと思う」
『はい、お二人は相当成長したと思いますので大丈夫だと思います!頑張って下さい!』
どうやら初めての指名依頼で不安もあるのだろう。けれど正直指名依頼されたことのないので、アドバイス出来るようなこともない。
アピも同じ考えなのか二人にエールを送る。
「私達と一緒に来て欲しいの」
『「、、、え?」』
「?二人だけでも大丈夫だと思うけど、、、?」
マリスも聞き返す。
「シアに実力を認めて貰えたのはいいんだけどやっぱり2人だけだと怖くて、、、」
「大丈夫だと思うけど、、、」
「でっでもやっぱり2人だけだと、、、」
「分かった。じゃぁ1つ勝負をしよう」
「「勝負?」」
「そ!二人は自分の力を信用出来ていないんだと思う。だから私と一回戦おう」
「「「!?」」」
ソラちゃんとユイナちゃんに自分自身の力を分からせてあげれば自信がつくと思った。まぁ、自身の実力を認めさせるために戦うって少しおかしいかもしれないがまぁいっか!それに、、、。
個人的に二人の成長した姿を見たいという考えも少なからずあった。
「本当にやるの?」
「、、、」
ソラちゃんが複雑そうな顔で剣を持ち、ユイナちゃんも構える。見た目や服装は最初出会った時とあまり変わらないが明らかに成長してることが分かる。
「大丈夫、これでもタフだからいくよアピ」
『分かりました』
そういってアピ(本体)を持ち、魔力を流す。形取った武器は初めて二人と出会った時のツインブレードだ。
「「!?」」
「うん、やっぱり成長してる」
ソラちゃんに斬りかかる刃筋は空を切り、返しが返ってくる。その返しをギリギリ避け距離を取るも、そこに爆煙が生じる。なんとかかわせた。
「確かに私達は強くなっていると思う。けど、それでもシアの方が強いよ!だから一緒に来て!」
「わかった。じゃあ二人が私に勝てたら一緒にいく、でも私が勝ったら着いて行かない」
「そっそんな」
「、、、」
「二人だけでも大丈夫だからね」
少し言い過ぎてしまったかな?でも実際二人の足でまといになりそうなんだよね、、、。でも、直接言っても聞いてくれなさそうだから逆手に取ったのだ。
「、、、わかった、、、」
「え?」
「勝てばいいんでしょ!やってやるわよ!」
「絶対に勝ちます!」
どうやらメンタル面も相当強くなっているようだ。ソラちゃんとユイナちゃんの瞳が真っ直ぐこちらを見る。ちょっと待って?これ相当おかしな勝負してるからね?もしかして自分で自分の首を絞めた?
確かに原因は上手い言葉が思いつかなかった自分にあるのだが、、、とても複雑な心情だった。
「まさかこんな答えが返ってくるとは、、、」
『マスターにも少々責任はありますからね?』
そして、戦闘が再開する。
剣は縦、横、斜め、突きという多種の技を繰り出し、読み合いを続ける。そして、油断した瞬間に魔法を撃たれる。二人だから出来るコンビネーションだった。
本当ならいい感じに負けようとも思っていたのだが、隙を見せた瞬間に首1つ落とされそうな勢いだったのでこちらも受け止め、受け流し、カウンターと返す。
(知らない内にこんなに成長するなんて、、、)
途中、二人を解析鑑定したら〈スキル:次期勇者〉と〈スキル:次期聖女〉があった。
スキルの効果は、急激な成長、それぞれ固有スキルの獲得と称号だった。
(急激すぎる成長だけどね!)
だが、二人との戦いに今まで感じたことがない物を感じていた。言葉でいうのなら、、、期待と幸福だろうか、、、。
(思ってたより私も変わっているみたい、、、)
最終的に決着がつくことはなかった。3人共ぶっ倒れていた。
「はぁ、、、はぁ、、、」
「はぁ、、、はぁ、、、」
「うっ、、、」
『結局引き分けでしたねマスター大丈夫ですか?』
「はぁ、、、だって、はぁ、こんな疲れたの、はぁ、初めて、、、」
『確かにマスターがここまでバテるのは珍しいですね』
「結局、、、勝てなかった、、、」
「うん、、、」
そんな4人と違い、マリスとフォンが、
「凄い、、、」
「これぐらいなら余裕」
これだけやって周りに被害という被害が出ていないのは恐らくマリスが結界を張ってくれたのかもしれない。流石、次期魔王様である。
「あの、、、」
「ごめん、少しやりすぎた、、、」
「もう起き上がれるのですか?」
「タフだからね」
「それでいいんですか?」
「それでどうしたの?二人なら大丈夫だと思うよ」
「その話しなのですが、シアさん達も来ていただきたいのです」
「二人だけでは心配なの?」
こんなに成長した二人に、なにか不満があるのだろうか?
「いえ、そういうことではなくて、、、あの、、、えっと、、、」
「?」
「私、貴女に惚れました!なので一緒に来ていただけないでしょうか!」
「、、、え、、、?」
という訳である、、、え?どういうこと!?
「あの、、、えっと、、、」
『それってどういうことですか!?マスターは女の子ですよ!?もしかして、、、』
「私はちゃんとしたメスですよ?」
「もしかして、スカウトみたいな?」
もしかしたらただの早とちりで、彼女の国では褒め言葉のような意味があるのかもしれない!うん、絶対そうだ!いやぁ〜危ない危ない
「いえ!ツガイという意味です!」
はっきり言っちゃったよこの獣耳美少女!
「ちょっと待って待って!」
「あっ、、、あわわ、、、」
そこにソラちゃんが飛び起きてくる。ユイナちゃんは、あわあわとなっていた。
「?どうかしましたか?」
「どうしてそうなるの!?」
フォンの話しによると、フォンはジュリア国の姫君
で、ある日、魔族が求婚をしてきた。勿論断ったが、その魔族は動かない〈巨大災害級〉の魔物を召喚し、1年後にまた来ると言って消えたらしい。国王は姫君であるフォンを逃し、〈巨大災害級〉と戦うことにしたらしい。
「ですが、その魔族の眷属に見つかり、振り切った物の、、、」
「ベヒモスを召喚してきたということか、、、」
「はい、、、なのでその魔物を討伐出来る方を探していました。」
『まさか、〈巨大災害級〉の魔物を使役出来る魔族がいるとは、、、』
「知らなかった」
いや、マリスは知ってたでしょう!後で聞いた所、使役出来ることは知らなかったらしい。後、裏でこんなことをしていたということも、、、。マジか、こんなことをやってる暇ないじゃん。
「それでどうしてシアに?」
「それは個人的に惚れたからです!」
この姫様本当に大丈夫!?一応自国のピンチだよ!?
結局その後、フォンに押しきられて、まず行くことになった挙句、マリスも行くことに。
ソラちゃんとユイナちゃんは最初と真逆に行くことに対して積極的になった。
これが後々勇者パーティ最初の〈巨大災害級〉の魔物全討伐として語られることはまだ知らない。
いや!次期勇者、次期聖女に次期魔王と天使のパーティってなに!?
マジですか、、、マイエンジェルに手を出す猫被り女狐が出てくるとは、、、でっですが!絶対にマイエンジェルとは結ばれないですよ!!マイエンジェルは私のマイエンジェルなんですからねぇ〜!!!




