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図書館。

デビュー。

作者: caem


 あの淡い青春 あわよくばと微睡む


 企んだばかりに 繋ぎ損ねてしまった


 一瞬の暗がりに いまこそチャンスだと


 開きすぎた空間が あまりにも愛しくて


 触れようと 隙間を埋めようと タイミングが難しすぎて


 彼女が涙を溢している隙に 訪れたエンディングロール


 堪えきれず立ち上がろうとしているのを ぎゅっと


 掴んだ手のひらは離さない 最後までは


「楽しかったね」 「うん」


 まだ危ないから ゆっくりと 一段ずつ


 はじめてのデートは映画館で エスコートした


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