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アトミッカー  作者: 元素原子
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《日常の崩壊》編

序章


ー原子暦628年

世界は幾度の戦争を繰り返し、科学を発展させてきた。そして、人間は遂に、自然をも操れるようになったのだった。



第1章 未知との遭遇



うるさいベルが鳴り響く朝、母の声が聞こえる。

「くうちゃーん!朝ごはんできたよー!」

「はーい、今行くー」




いつも通りの日々、変わらない日常の1コマ。


俺、炭木黒すみきくろの平凡な一日がまた、始まる。


いつも開門時間より少しはやく着くように家を出て、まだ静かな駅をすすみ、改札を抜け、電車に乗り、本を読む。1日の中で、最も充実してるように感じる。

俺が通う、公立紙率高校こうりつしりつこうこうは駅から徒歩5分程度のところにある。


しかし、俺は真っ直ぐ学校に向かわず、公園に行き、散歩をするのが日課になっている。





その日の公園はやけに静かで、不思議な雰囲気がした。

張り詰めた謎の緊張感。6月の湿気が肌にまとわりき、蒸し暑いはずなのに、鳥肌がたつ。

学校へ引き返すことも頭に浮かんだが、今日やめれば、明日もやめる気がして怖かった。



しかし、この感覚俺は知ってる。


歩き進めていくと、人が倒れているのが見えた。

近づくと、人でない何か、がはっきり見えた。



原子暦500年頃から、人間の前に現れ、倒されてもまた大量に沸き、何千人もの人を殺し、国から災害指定されている未知の生物、アンノウン。


俺の父の仇だ。




第2章 元素力


アンノウン。10年前、俺から父を奪い、母を悲しませ

た、憎き生物。

見つけたら直ちに逃げろ。

国からはそういわれている。



ー俺を含む、一部の人間を除いては。


公立紙率高校には他の学校と違う、特色がある。

それは生徒が全員、元素力を持ち、アトミッカーであること。

いずれかの元素の力が使え、唯一アンノウンと戦うことの出来る“病気”の1種、それが元素力だ。

そしてその力を持つものをアトミッカーという。

何故アンノウンと戦うことができるかは分かっていない。



とにかく、俺は《炭素》の力をもつアトミッカーだ。


すすで、目眩しをして、学校にいる先生を呼ぼう。



周りに人はいなさそうだ。

「《炭素》不完全燃焼黒炎ふかんぜんねんしょうすす

辺り一面が真っ黒なすすで覆われる。


速く、走って学校まで!


アンノウンが動く音がする。その瞬間強い風が吹いた。振り返ると黒いすすは、消えていた。



ヤバい……どうする?



俺にもっと力があれば……。

そう考えている隙にアンノウンが俺の目の前に近づいていた。


死と絶望を感じた。でもここで俺が死ねば、母は……


「《炭素》不完全燃焼黒炎ノ煤!


そう唱え、アンノウンの口に手を突っ込んだ。

アンノウンも生物だ。体の中にまとわりついた煤は取れないはず。


ここで死んではいけない。俺は母を悲しませない!

勢いよく学校の門まで走り、職員室に向けて叫んだ。


「先生!近くの公園でアンノウンが出ました!助けて下さい!」


声が届いていないようだ。中に入ってる余裕はないのに……!


第3章 株式会社水平リーベ


ここで先生を呼べなかったら、俺は死ぬ。

「先生!!!」

さっきより何倍も大きい声で叫んだ。

が、反応はない……


もう誰でもいい、


ー誰か!!助けて!!!!




「《水銀》汞中毒みずかねちゅうどく


刹那。


俺の目の前に、銀色の光が走る。


液体のような滑らかな動き。

しかし、それでいて金属特有の光の瞬きと硬き美。


水銀のアトミッカー……


アンノウンは水銀に包まれ溶けていった。


「遅くなってすまなかった。よく一人で耐えてくれた。ありがとう。」

風でサラサラと流れる銀髪を揺らしながら、現れた彼は言った。


「こ、こちらこそありがとうございます……すごくかっこよかったですね」


俺がそう言うと彼は満足気に頷いた。

「当然のことをしたまで。君は……紙率高校の生徒かな……!?」

と、俺の胸についている校章を見ながら言った。

「だからか……1人で耐えられたのは!」


だが、もし俺ではなく、他の誰かなら倒せていたかもしれない……そう思うと素直に喜べなかった。


「まあ、なにわともあれ、君には怪我がないし大丈夫だろう。頑張れよ、少年!」

最後までかっこいい人だった。

しかし、名前くらい聞いておくべきだった。



「俺もあんなかっこいい人になりたい……って思ったでしょ?」

後ろから声がする。


初投稿です。

はじめまして、元素原子もともとはらこです

ずっと前から元素の力で戦うバトルものをやりたくて、脚本程度に書きました。

マンガで自分でも書いてみようとは思ってますw

よかったら続きもよんでやってください

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