天使さまとの出会い
目の前の輪に頭を通そうとする直前どこからか声が聞こえてくる。
「ゆう・・・き・・・、ゆうきち・・ろ・・・」
不気味に思い、動きを一旦やめ辺りを見回すがどこにもいない。
しかし声はまだ聞こえてくる、そしてその声は段々とはっきりと聞こえてくるようになる。
「結城千尋く〜ん、ハロ〜、元気?」
場の空気に似合わない陽気な声が聞こえてくる。が、姿はまだ見えない。
「だ、誰?誰かいるのか?」
怪しく思いつい声をかけてしまう。
これが俺の人生を大きく変える行動になる。
「ここだよ、こ〜こ!」
陽気な声が返事をする。
「ど、どこ?どこから俺を呼んでるの?」
変な声の掛け合いが薄暗い空間の中で飛び交う。
しかし、いっこうに姿が見えない。
「も〜、どうして見つけられないの〜?上だよ、う〜え(笑)」
声の通りに上を向いてみるとほんの数ミリのところに向き合うように顔があった。
一瞬時が止まったような感覚の後、すごい勢いで意識がもどってきた。
「わぁっ!!」
そして反射的に顔を遠ざけようと椅子から転げ落ち、尻餅をつく。
「プークスクス、千尋くんったら驚きすぎ(笑)」
いきなり天井から現れたらそりゃ誰でも驚くだろ。
しかし、俺の頭はやけに冷静に質問をしていた。
「えっと・・・、おねーさんだれ?」
冷静ながらも変に単純な質問をする。
「え、おねーさん?、おねーさんはねぇ天使だよ」
ニコッとはにかんで笑いかけてくる。
そう、目の前には誰が見ても綺麗だと思う癖っ毛な短髪に近い金髪で碧眼、いかにもな天使さまが目の前に顕現なさった。




