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決めた!

高志にはコスプレすると言ったものの、やっぱり勇気がいる。


しかも…。


レイヤーってやっぱり女の子が多いよな…。


家に帰り、自分の部屋のパソコンを開いてみる。


様々なコスプレ画像を検索していくと…。


あ、この間のイベントの様子が載ってる。


『コスフェス アトラクションシティにて』

と言うタイトルで、あの場にいたたくさんの人達が写ってる。

目は自然と黒崎愛音を探してしまっている。

こんなにたくさんの人の中で…。

しかも、セーラー服戦士ピンクは人気だから、結構な人がそのコスしているし…。

どうせ見付からないだろうと思っていたら…。


見付けた!


しかも、ちょうどボクとぶつかって黒崎愛音が尻もちをついた瞬間の奇蹟的な場面が写っていたのだ。

多少ぼやかしているから表情までは分からないが、あの時の恥じらった表情の愛音がよみがえる。


黒崎愛音をググってみても年齢も出身地も何もかも不明と出る。

ただ出演番組のほとんどが人気の物で、彼女の声を聞かない日は無いと思うほどだった。


もう一度彼女に逢いたいなー。

そうだ。


ダメもとで声優である彼女の別アカにTwitterにツィートしてみた。


『先日コスフェスで貴女にぶつかってしまった者ですが…おケガなどされていませんか?貴女のコスプレとても似合っていました。ボクもコスしてみようか考え中です』


などと訳の分からない文章になってしまったが、平気かな?

Twitterのアカウントは持ってるだけで、何もした事無かったから緊張する。


数分後。


『どうもです。こちらこそごめんなさい。コスプレ楽しいですよ!一緒に楽しみましょう!』


黒崎愛音から返信がきた。


わっ…。本当に返信がきてしまった。

まさか、本当に来るなんて思わなかったから。

こんな見ず知らずのボクにこんな優しい言葉…。

嬉しすぎる!


よし。

ボクの気持ちは完全に決まった!


某ショッピングサイトを開いてみた。


だが…。


まだ何のコスにしようか何にも考えて無かった。


うーん、どうしよう?

きっとどれにしたってかっこよくなれる訳じゃないし、ボクなんかがやったらそのアニメの雰囲気を台無しにしてしまいそうで…。

やるとしたら…。


黒崎愛音のセーラー服戦士ピンクが頭をよぎる。

確か、あのアニメの中でピンクが憧れているタキシード騎士と言うキャラが出てきたな。

ピンクが密かに思いを寄せている黒服のナイト。

中世のヨーロッパの王子のような格好をして馬に乗っていて、彼のいいとこはオペラグラスをしているところだ。

仮面をしてしまえば顔の半分は隠れるし、もし、また、黒崎愛音がピンクで来てくれれば、接近できるかもしれない。


と、ヨコシマな考えでボクは黒服のナイトをやることにした。


そんなヨコシマな気持ちのまま愛音の別アカにまたツィートしてみる。


『僕、ナイトさまのコスをいつかしてみたいです!』


これでまたリプきたらいいなーなんて、ますますヨコシマになってしまう。



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― 新着の感想 ―
[一言]  初めまして。   友達にしぶしぶついて行ったイベント会場で ぶつかってしまった人に恋しちゃうなんて,ほんとにドラマみたい。 この主人公とは,性別も 年代も ぜんぜん違うけど,もうすっかり彼…
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