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四十二 実家

アステル達は一時解散する。アステルとクライトはアステルの実家を目指すのだった。

 僕らは一時解散した。

 クライトと僕は二人で僕の故郷、マルマ村に行くことにした。

 いくつもの村や町を経由して、僕らは高原のマルマ村に着いた。

 怪物たちに襲われて火の手が上がっているところを想像してしまったが、村は無事で、のどかだった。

 高原には白やピンクや青の花が咲き、蝶が舞っていた。

「いい所だね!」とクライト。

 そして山の際には、井戸のあるなつかしい実家があった。

 戸を叩いた。

「ただいま」

 はーい、と母の声がした。しばらくして扉が開く。

「ああ、アステル。よく帰ってきた」

「母さんも元気そうで何よりだよ」

「元気じゃないよ。腰が痛くてね」

「父さんは」

「キノコ取りに行ってる。……そちらの方は」

 クライトはお辞儀をして言った。

「聖職者のクライト・ラザといいます。よろしくお願いします」

「聖職者? ……アステル、お前狩人になったのか」

「うん」

「そんな危険な仕事に……」

 母の顔は心配そうな顔に変わった。

 しかし続けてこう言った。

「井戸に甘い瓜が浸けてあるんだ。取ってきてくれないか」

 クライトが目を輝かせる。

 僕は「取りに行ってくるよ」と言い、クライトと一緒に井戸の方に行った。

 井戸の水は冷たく、まずクライトは水を手ですくって飲んだ。

「おいしい!」

「そうだろう。ここはずっと水が湧き出る井戸なんだ。しかも水がおいしい」

 甘い瓜は井戸水にプカプカと浮いていた。 

つづく

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