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四十 生きる目的
シルヴァは生きる目的を見失っていた。
僕は絶対者がどうでもよくなった。
そいつは人を怒らせて喜ぶ程度の低い人間だと聞いているからだ。
絶対者を武力で打ち滅ぼすことは難しい。犠牲者が出るだろう。
だから、いいのだ。絶対者のことは、放っておけば。
つまり皆は絶対者を敬して遠ざけているのだと思った。
僕らは狩猟局に行って、狩った怪物の数を報告し、宿屋バルザに帰った。
バルザではいつものようにレマが足を洗ってくれた。桶の中の水は石けんで濁る。
レマは言った。
「危険な仕事でも、慣れるに従って怪我をしなくなるんだね」
「だいぶ熟練してきたからね。いつかはトロルを狩りたいんだ」
「トロルは報酬が大きいからねえ」
僕らはいつもどおり部屋に入り、酒と料理を楽しんだ。
儲けが大きくなったので、豪華な料理も食べられる。
今日はエビの塩焼きを食べた。美味であった。
シルヴァが言う。
「ああ、人生ってつまらねえな。毎日毎日怪物を狩って暮らすしかないのかな」
ミルマンさんが応じた。
「シルヴァさんにはこれから先、恋人ができますよ。結婚すればまた幸せなこともあります」
「そういうもんですかねえ……」
つづく




