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三十八 暴政

この国バダンはおかしいと気付いたアステル。アステルは革命を思う。

 僕は国王をいぶかった。

 きっと政府は何かに策をめぐらしている。

 僕ら市民の生活が、囲い込まれている。

 気に食わない国民に「神の目」(そういう装置があると聞いている)の呪いをかけ、狩人にして死亡率を高めているのではないか。

「神の目」は市民の手にあるべきだ。

 国王を打倒しなければならない。

 そう思って、戯れに剣を抜こうとしたら、僕は人差し指を深く切ってしまった。

 クライトは驚いてすぐに治療してくれた。

「ラノの名においてこの怪我人を癒やす」

 クライトがそう言って手をかざすと、僕の怪我はすぐに治った。

 でも、国家に反逆しようという考えを持っただけで、こうだ。

 思うだけでも罪だというのか?

 国家に反逆する奴の指は切ってやるというのか?

 僕は革命を想像した。

 僕ら戦士の本当の敵は怪物じゃない。政府だ!

 シャルモントル牢獄には今もたくさんの罪もない人々が収容されている。

 この世は暗いが、暴政とは戦っていかなければ。

つづく

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