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二十九 イルク・ミルマン
狩猟局の同伴者イルク・ミルマンが仲間になる。
部屋で夕食を取っていると、ミルマンらしき男が来た。髪にウェーブのかかった男だが、キザではない。三十歳くらいに見える。
「アステル・マルメさんの部屋でよろしいですね?」
「そうですけど」
「イルク・ミルマンです。よろしく」
シルヴァが言った。
「あんたも何か食べなよ。ここにあるものも食わせてやるけど、パンくらいは注文した方がいいぜ」
「そうさせていただきましょう」
クライトが呼び鈴を鳴らすと、レマが飛んできた。
「はい、何でしょう」
「パン一個と、ワイン一杯。それから豆と肉のスープ」
「かしこまりました」
レマは下がった。
シルヴァがいつもの不機嫌な口調で言う。
「ミルマンさんは何ができるの」
「槍と短剣が使えます。私も戦いに参加させていただきますので」
「それは頼もしいな」
「ハーピーは結構強い怪物です。ああいうものを駆除していかないと、世界は平和になりません」
「怪物の背後に魔王がいるっていううわさは、本当なのかな」
「ただの噂でしょう。実際にはそんな陰謀めいたことはないと思います」
つづく




