十四 妖精の森
妖精の森に行くと守護のペンダントがもらえるという。
妖精の森に行って妖精の女王に会うと、魔法のペンダントをくれるのだという。
僕らは妖精の森に行くことにした。
そこまでは三日の道のり。
夕方まで歩き、まずはひと晩、野営をすることにした。
焚き火の周りでワインを飲む。クライトは何も飲まない。
僕は言った。
「妖精の女王ってどんな人かな」
「美人とは限らないだろうね」
「そうだね」
僕は焚き火の中を棒でつつく。
火の粉が弾ける。
クライトは言った。
「希望を持つことが大事なんだ。不安や恐怖や絶望と戦って、希望を持っていくのは難しいことだけど」
「口で言うのは簡単だよ」
三日目、妖精の森に着いた。
入り口は普通の森だった。
でも、森の中に入ると人の顔くらいの背丈の妖精が現れた。
「あなた達もペンダントをもらいにきたの?」
クライトが答える。
「そうです。女王陛下はどこにいらっしゃいますか」
「この奥です。ついてきてください」
森は深くなり、だんだん暗くなった。
さらに進むと、そこだけ木が生えていない場所があり、家が立っていた。
「ここです」
妖精は窓から家に入っていった。
すると黄緑色の髪の女が扉を開けて出てきた。
「あなたたちも戦士なのですか」
僕は、はい、と答えた。
つづく




