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十 宿屋の部屋で
僕とクライトは宿屋の部屋で親交を深める。
食事の後で、僕らは部屋に移った。
そうしたら、レマが部屋に来てくれた。
「クライトさんは神官をされているんですか」
「はい、一応神官をやっております。神のお告げがあって、草原に行けば一人の戦士に会えるだろうというので、行ってみました」
「そしたらアステルに会えたんですね」
「ええ」
「アステルはいい相棒ですか」
「まだ会ってすぐだから、わかりませんね」
レマはポケットから紙包みを取り出した。
「これ、クルミのクッキー。二人で食べてください」
クライトはそれを受け取り、ありがとう、と言った。
レマは去っていった。
クライトは言った。
「レマさん、いい子だね」
「うん。彼女をめとるために、ぜひとも一流の狩人にならなきゃいけないんだ」
「僕も一人前にならないと、許婚のイザベルと結婚できない」
「まあ気楽にやろうよ。怪物も、少しづつ強いのに切り替えていくのがいいね」
「そうだね」
僕は狩猟局にゴブリンの首を渡してきたことを思い出した。
ゴブリンの首は悲しげだった。ゴブリンが人を傷つけるとはいえ、僕らのやっていることは正しいとは言い切れないような気がした。
つづく




