ep.5 カタツムリ
道端にしゃがみこんだガブリエルは、地面の雑草を眺めていた。目でスキャンした画像をもとに、接続した検索エンジンから情報を得る。
「それが錦草、こっちが猫じゃらし、あれが七変化かぁ」
見るものすべてが真新しくて、その目はキラキラ輝いていた。
「あ、カタツムリだ」
葉っぱの上に、小さなカタツムリがいるのを見つけた。
「足がないのに移動してる……。天才……」
頭の中で、カタツムリについても調べてみる。
カタツムリの豆知識
背中の殻はいつもピカピカで、簡単には汚れない──。
なるほどと思い、目の前のカタツムリをじっくり眺めてみた。すると、キラーンと殻が光った。
「おぉ、ほんとにピカピカだ……」
***
一方の地下室。
「よーし、作業終了〜! 飯にするかぁ〜」
仕事を終えた殺生丸が、薄暗がりの地下室から明るい居間へ移動すると。
「あれ、あいつどこ行ったんだ? 片付け頼んであったのに」
辺りを見渡してみても、ガブリエルの気配がない。
「まさか掃除が嫌で逃げたのか……?」
慌てて他の部屋を探してみても、やはり姿が見当たらない。いよいよ玄関から外へ飛び出すと、目の前で何かがうごめいていた。
よく見るとそれは、お尻に洗濯かごを被せた状態で、うつ伏せになっているアンドロイド……。
「なにしてんのお前……」
ガブリエルは身をくねらせてつぶやいた。
「カタツムリのまね……」




