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ep.11 おつかいの理由
「おつかい?」
「あぁ、欲しいものはここにメモしておいたから頼むわ」
そう言って、殺生丸はガブリエルにお金とメモ書きを渡した。
「えぇ〜、僕が行くの……?」
「あからさまに面倒くさそうな顔すんな……。何のためにお前を造ったと思ってんの?」
「可愛い男の子を観賞したくて?」
「ちゃうわ! おいらがなるべく人と関わらずに済むようにだ!」
「そうなんだ……。でも、買い物に行くだけで関わることなんてある……?」
「フッ、幼稚な質問だな。おいらくらいになると、人の視線がもうムリなのだよ」
(今までどうしてたんだよ……)
「それになぁ、ガブリエル。お前、最近ちょっとゲームしすぎだぞ!?」
(ギクッ……)
「おいらの仕事中にオンラインゲームしてること、まさかバレてないとでも……? 少しは家のことも、手伝ってくれてもいいですよねぇ?」
「……はい」
***
「と言うわけで、今おつかいしてるとこなの」
「……」
「聞いてる? お爺さん」
人の良さそうな白髪の老人に、ガブリエルは無垢な笑顔を向けていた。
老人は手ぶらの少年を横目に、不思議そうに答えた。
「おつかいってキミ、ここ公園じゃよ……?」
買い物とは程遠い公園のベンチで、緩やかな時間が流れていた……。




