俺には知識が足りない
「これで説明を終了します。詳しい話はまた別の機会にしましょう。マスターの頭が限界のようですので。」
「うん、そうしてくれると助かる。正直もう限界です、精神的に。」
もう途中からかなりフラフラしていたが休めるのなら休みたい。できれば今までのが夢であって欲しいと願いながら。
「承知しました。それではマスターの部屋にご案内します。そこでマスターにはお休みになられてもらい、目が覚めましたらお勉強をしてもらいます。」
「ん?勉強?あー、記憶喪失になってるからか。でも、喋っていて分かるかもしれないけどある程度なら大丈夫だとおもうぞ?」
そう、以前の自分のことはわからないが一般常識ぐらい理解している来人なのであった。
「いえ、足りません!異世界ものの知識が!」
天高く拳を突き上げ力説するベータに来人は少し引いた。
「そ、そうか。余裕があれば目を通すよ。とりあえず休ませてくれ。」
「はい、それではおやすみなさいませ、マスター。」
「う、うん、おやすみ。・・・・ベータ。」
こうして、自分の部屋に入ってすぐにベッドにダイブし、夢の世界ににげたのだった。