ベータはあなたのロボットです
「頭がおかしいというのはどういう意味ですか?マスターはこの私を宇宙に派遣することにより自分では発見できない異世界たりうる惑星を見つけさせるという任務を与えてくれました。それのどこに頭のおかしい要素があるのでしょうか?」
ベータは少し不機嫌な様子で尋ねてきた。頭のアホ毛がブンブン動いている。
「いや、だって君見たいな女の子を1人で宇宙に行かせて自分はその報告待つだけっていう方がおかしいし、その惑星を発見できる距離に行くまでいったいどれだけの時間が掛かるんだよ。たぶんだけど、もしあったとしてもその頃には俺死んでるだろ。」
例えば宇宙を探査機か何かで何万光年離れた場所を調べようと思ったら燃料の問題はもちろん例え光の速さで行ったとしても人間の寿命が先に尽きてしまうだろう。
「その問題でしたらお答えできます。まずはこの画像を見てください。」
ベータはそう言うと目の前にある画像を映し出した。
「このビデオカメラを改造してデカくしたものはなに?」
「それは宇宙に行く前の私です。」
「・・・・・はぁ!?」
来人にはとても目の前の美少女がこの画像の姿だとはとても思えなかった。
「いろいろあったのです。そして、この私にはワープ機能が搭載されておりまして、その機能を使い、私は宇宙に調査にでたのです。」
「う、うん、さりげなくワープとか言ってるけど多分説明されたところで分からんから続きをどうぞ。」
来人は自分には理解できないといろいろ諦めた。
「わかりました。ですが、そのワープを使ってすぐに私は危機に陥りました。」
「それはどうして?」
「燃料切れになったからです。」
「・・・・・・やっぱりアホじゃないのかな?前の俺。」
宇宙に派遣した自作ロボットが出発直後に行動不能になるとか、設計ミスとかそういう問題を通り越してアホなのか?
「まぁ、予想よりも燃料を使ってしまった私は宇宙を放浪しました。そして、ある惑星に墜落したのです。その惑星はかなり高度な文明が栄えており、私はこの元になるボディといろいろな性能が追加されたのです。」
「うん、ツッコミどころが多いけど続けてください。」
「はい。そうして、私はその惑星を離れ、数多くの惑星に行き、アップグレードを繰り返し、この姿になったのです。」
ベータは自分の少し小さい胸を張りながら答えた。
「姿に関しては納得したよ、いろいろ疑問点はあったけどね。でも、それならもう君は俺が作ったロボットと言えないんじゃないか?なんか違う惑星で別物にされてる訳だろ?」
「私・・・いえ、ベータはマスターから作られたロボットです。例え姿がマスターの好みになろうともベータはあなたのロボットですよ?」
「うん?俺の好み?君の姿が?」
「はい、マスターは少しロリコンだったとデータにあります。」
「・・・・・マジかよ。」
ベータの姿はだいたい女子中学生ぐらいの姿に見えていた。それが自分の好きなタイプだったと言われ地味にショックだった来人だった。しかし、否定もしきれないのが更にショックだったという。