魔物は〇〇だった
来人達は帝国を調べるため村人の1人に協力(洗脳)してもらい、話を聞いていた。
「少し前に、皇帝陛下から命令ってことで村の何人かに薬みたいな物を飲まされたんだよ。それで、その薬を飲んだ奴がおかしくなり始めてな?数時間後には喋らなくなったんだが、次の日には魔物になってたんだよ。」
村人は驚愕の事実をあまりにも普通に話すので、来人達はすぐに反応できなかった。
「ま、魔物が人間?それって、この村にいる魔物全部が?」
村人は懐から首輪みたいなものを取り出してこんなことを言い出した。
「その通りだ!そして、その魔物を操る方法がこのリングだ!これを魔物に装着するとこのリングと対になる腕輪の装備者は魔物に命令できるようになるのだ!」
「ちょっと待って!じゃあ王国の街を襲ってきたあの魔物達は元は人間だったの!?」
それを聞いた瑠奈は動揺してしまい、少しオーラみたいなものが体から溢れていた。
「おそらくそうだろう!俺達の住む村が薬を配る最後の村だと軍の奴らが言っていたからな!」
村人は瑠奈が怒っていることも関係ないとばかりに答えた。
「ふざけないで!大勢の人達が化け物にされて、勇者の私が黙っていられるはずがないでしょう!?しかも、その魔物になってしまった人達を大勢殺してしまったのよ!?もう、最悪よ!」
「ぐはっ!」
瑠奈は怒りのあまり洗脳された村人を殴りつけた。
「瑠奈、落ちついて!この人もたぶん、ふざけてないよ?こういう風にしか喋れないんだよ。」
「その通りだ!」
「少し黙ってください。」
殴られてもなお、答えようとする村人はある意味感心しそうになったが、空気は読めないようなのでやはり黙っていて欲しい。
「だって!・・・私は勇者なのに。もしかしたら魔物になっていても助けを求めていたかもしれないのに、私は殺してしまったわ。」
瑠奈は王国の街にいた魔物を殺してしまった自分に罪悪感を抱いていた。
「それは違うよ、瑠奈。瑠奈は殺したんじゃなくて救ったんだと思うよ。魔物された人達は操られているとはいえ、魔物に成り果ててしまった自分を止めて欲しいと考えていたと俺は思うんだ。それに、やりたくもないことをやらされていたなら、俺達が止めてあげれてよかったと思うよ?」
「うん、そう思うことにする。・・・ありがと、来人。」
瑠奈は来人から言われたことを少し泣きながら受け入れた。
「まぁ、とりあえず帝国がこんなに早く軍を増強できた理由は分かりましたね。しかし、反発が無さすぎるのもおかしいですね。」
「そうですね。やはりもっと詳しく調べる必要がありますね。」
アイリーンとルイズは冷静に聞いた話を整理し、どう行動すべきかを話し合っていた。
「マスター、そろそろ洗脳を解かないと後遺症が残ります。解除してもよろしいですか?」
「うん、ありがとうベータ。」
来人達がこれからの事を話し合っていたが、ベータが村人の危険を知らせてきたので、洗脳を解いてもらった。そしてすぐに村人は元気が無くなり、どこかに去っていった。




