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願いと夢と目標と

 来人達は、ドブランド帝国に移動しながらルイズの過去を聞いていた。

 「以上が私の盗賊を憎む理由になります。何か質問があるのでしたらどうぞ。」

 「・・・なら、質問するけど、あの力はどうやって手に入れたの?ちょっと人間ができる動きじゃないと思うんだけど。」

 「あの力・・・というべきかは分かりませんが、手に入れたのではありません。生まれつき備わっていたんだと思います。先ほども語った通り、いつの間にか殺すことができていたのですから。」

 「そうなのね。でも、盗賊というよりそのお母さんを殺した奴が悪いんじゃない?そいつが盗賊だったってだけで。」

 「いえ、それは違います。盗賊は人を襲い、金品を奪い、最悪の場合は人やその命まで奪うのです。それを理解していなかった私は迂闊にも盗賊にも善意があると勘違いしてしまったのです。」

 「そうなのかな?盗賊でも、嫌々やっている人達もいるかもしれない。そうで無くても、公正するチャンスを与えるのを間違いだとは思えないんだよ。」

 「その甘い考えが人を殺すのです。・・・・お母様のように。」

 「・・・じゃあ、君の今の願いを聞かせて欲しい。」

 「ね、願いですか?そうですね、この世から盗賊を排除することでしょうか?」

 「分かった、次は君の夢を聞かせて欲しいな。」

 「な、なんですか?さっきから、論点がズレている気がしますが・・・夢でしたね。・・・・王国が盗賊なんてしなくても幸せな暮らしができるようにすることでしょうか?」

 「最後に・・・・君の目標は?」

 「私の目標は、貧しい暮らしをしなくて済む国を作ることです。そうすれば、盗賊は生まれませんし、誰も私のように悲しい思いをしなくなります。」

 「答えてくれてありがとう。ルイズのやりたいことが分かって嬉しかったよ。俺達もルイズの願いと夢と目標が叶うように頑張るよ。でも、盗賊を積極的に殺すつもりはないよ。さっきルイズが言ったのは、この世界から盗賊がいなくなって欲しいのであって殺したいわけではないようだしね。」

 「そ、それは・・・・でも。」

 「ルイズは、もう二度とあんなことが起こって欲しくなくて頑張っているのなら、俺達が手伝う。だから、ルイズも心を擦り減らしてまで無理に盗賊を殺すことはないよ。たぶん、お母さんもそう願っていると思うから。」

 「・・・・無理なんて・・・いえ、そうですね。私はたぶん無理をしていたんです。確かに盗賊を殺すことに躊躇いはなかったのですが、1人殺していくごとに感情が薄れていく感覚があったんです。・・・ありがとうございます、来人さん。気付かせてくれて。」

 「お礼はいらないよ。だって、婚約者なんでしょ?」

 「!!!そ、そ、そうですね。そうでしたね。あ、あははは。」


 来人とルイズがちょっと良い雰囲気になっている側では。

 「ねぇ、アイリーン?コレってそういうこと?」

 「はい。おそらくそうでしょう。今まで単なる婚約者ってだけだったのが、この瞬間に変わってしまわれたのかと。」

 「ルイズ様の心拍が急上昇しております。これは、完全に恋の予感ですね。私の予想では、もう完全に落ちてますね。」

 来人とルイズが真面目に話している側で、完全に恋バナに熱中する3人なのであった。

 

 

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