ルイズの過去
私はルイズ・ファーレンガルト、10歳。ファーレンガルト王国の第一王女です。お父様はとても凄い人だけど、たまにウザい。お母様はとても優しく、世界で一番大好きな人。そんなお母様と今は一緒に街に買い物をしてるの。
「お母様、お母様!コレ!コレ欲しいわ!可愛い服!」
「はいはい。買ってあげるから、落ち着きなさい。」
ルイズは久しぶりに母であるルミナ・ファーレンガルト、王国の王妃と一緒に買い物ができる事にはしゃいでいた。
「お母様、お母様!次はコレよ!その次はこれで、次はー・・・。」
「聞いてないわねー。はぁー、王女として、もっと厳しく育てるべきかしら?」
「!?ご、ごめんなさい、お母様!だから、怒らないで!」
「・・・ふふ。冗談よ、こんなことで怒らないわよ。」
「もぉー。ちょっと本気だったの分かってるよ、お母様?」
「あら?うふふふ。」
ルイズとルミナは買い物を満足するまで堪能し、王城に帰る帰路の途中に、盗賊に出会ってしまった。しかし、流石は王家を守る騎士達である。危なげなく盗賊達を捕縛し、刑務所に連行するために両足以外を拘束した。
「お母様。この人達は、なんで私達を襲ってきたの?」
「うーん、たぶんだけどね、お金に困ってたのよ。働けないから奪い、生活するしかないのよ。」
「・・・かわいそうです。救う方法はないのですか?」
「そうね。罪をきちんと償えば、働けるようになって、良い生活ができるようになれるかもね?」
「それじゃあ、ちゃんと罪を償えるように応援してくるね?お母様!」
「あ!待ちなさい!危ないわ!」
ルミナが止めるより先に馬車からルイズが出て、盗賊達の方に走って行ってしまった。
「あの、盗賊さん!」
「・・・あ?なんだ、このクソガキ?」
「私はルイズよ!・・・これから大変だと思うけど罪を償えば、良い生活ができるようになるらしいわ!だから、頑張って!」
「は?何言ってんだ?俺達はどうせ処刑されるんだよ!そんな未来なんかねーよ!死ねや!クソガキ!」
盗賊はルイズの言葉に激怒し、右足から隠しナイフが射出され、ルイズを襲った。騎士達は出発の準備で人数を割かれて、警備が手薄になっていたのもあり、間に合わなかった。
「ルイズーー!!!」
ナイフが刺さる前に、ルイズの前に出たルミナが庇い、代わりにルミナにナイフが刺さってしまった。
「お、お母様ぁー!お母様ぁー!しっかり!しっかりしてぇー!」
「お、お下がりください、姫様!治療します!急げ!」
泣いているルイズを離れさせ、治療を開始した騎士達だったが、何故か治癒の魔法が効かない事態に混乱していた。
「はははは!効くわけねーよ!そのナイフには魔毒を塗ってある。しかも、それは特別製でな?解毒方法がないんだよ!残念だったなぁ!はははは!」
「そ・・・そんな。お母様、お母様ぁぁ!!」
盗賊の話を聞いて、絶望し、泣き喚くルイズ。
「る、ルイズ。泣かないで?」
「お母様!死なないで!私を置いていかないで!」
「ル・・・ルイズ。あなたは立派なお姫様になりなさい。私の自慢の娘として、いつまでも元気に・・・すこ・・やか・・に・・・しあわ・・・・せ・・に・・・。」
ルイズに笑いかけながら、最後の言葉を残し、亡くなった。
「お母様?・・・お母様!お母様ぁぁぁぁ!!!!」
「ざーんねんだったなぁ!お前の母さんは死んだぞ?はははははは・・・・・・は?」
盗賊はルイナの遺体の上でルイズが泣く姿を笑っていたが、その瞬間、自分の見ている世界が反転した。
「・・・・・・・・」
それもそのはず、盗賊の首が地面に落ちていたから。
「・・・・・許さない。」
盗賊を殺したのは、騎士達ではなかった。
「・・・・・許さない。」
ルイズの手にあるのは、血に濡れたナイフ。
「・・・・・私は絶対・・・・・許さない。」




