王都に入ろう
来人達はベータの安心安全(来人達のみ)な運転により、王都付近まで来ていた。
「皆様、ここからは徒歩になります。ご乗車ありがとうございました。」
「いやー、やっぱ車良いわー。もう王都近くまで来ちゃったわよ?」
「そうですね、私も王都にはよく行きますがこんなに速く着くなんて凄いですね。」
「こういう移動手段はゲームだったら終盤じゃないと手に入らないからチートくさいわねー。私も魔王をブッ飛ばす旅の途中で欲しかったわ。」
「気に入ってくださって、ありがとうございます。これからも私の愛機をご利用下さい。」
・・・・・ずっと、ガールズトークしてるなぁ。俺、空気じゃん。
来人はエクスラーヴァに乗車中ほとんど外を見ていた。女の子達が楽しそうに会話している中に飛び込んでいく勇気は持ち合わせていない来人だった。
「来人様ー。王都が見えてきましたよー。」
「うん、行こうか。アイリーンは楽しそうだね?」
「はい!こんな歳近い人達と旅をするのは初めてですし、なにより来人様と新婚旅行なんて、楽し過ぎるくらいですわ!」
「お、おう。それは良かったよ。」
・・・・・新婚旅行?王様に会うために王都に来たのでは?
「来人ー?王都に入るわよー?速く来なさーい!」
「あぁ!今行くよー。」
瑠奈から急かされた来人は走って瑠奈が待つ王都への入り口である門まで来たのだが。
「おい!お前達、止まれ!大した荷物が無いようだが何者だ!身分を明かせ!」
普通に通ろうとする来人達を門番が止めた。
「失礼しました。私はライゼクス家の長女アイリーンと申します。そして、こちらが勇者、瑠奈様です。王都に入りたいのですがよろしいですか?」
「は、はい!?ア、アイリーン様に、勇者様!?大変失礼しました!お、おい!急ぎ、城に連絡しろ!大至急だ!急げ!」
「ハッ!了解しました!」
門番は2人の身分を知るや、何か部下に迅速に命令を出し始めた。
「あ、あのー、通っていいですかね?」
「あ!も、もちろんですとも。どうぞ、お通り下さい。それと、すぐにとは申しませんが王城まで行ってくださると助かります。」
「はい、それはリーズベルトさんから言われているので行くつもりですが何かあるのですか?」
門番から何か焦った感じがするので来人は聞いてみた。
「えぇ、少し困った事になっておりまして、特に勇者様のお力が必要らしいのです。私も詳しくは知りませんで、詳細は王城にてお聞きください。」
「分かりました。では、王城に行こうと思います。ありがとうございました。」
「い、いえ!仕事ですから。・・・ところで、あなたはアイリーン様と勇者様とどのような関係なのでしょうか?」
「あ、一応、婚約者です。2人の。」
「そうなんですか。それでは・・・・・・えぇぇぇーーーーーー!!!!!」
来人達が門から離れて、しばらくした後、勇者様が婚約したという事実に驚いたのと同時に大貴族の娘も一緒にという事実に叫び声をあげてしまう門番なのであった。




