勇者様は婚約者
とりあえずアイリーンと瑠奈との和解が成立し、宇宙船アドバンスドから地上に転移し、ライゼクス邸へと戻ったのだが。
「ゆ、勇者様だと!?こうしてはおれん!急ぎ歓迎の準備を!」
「ハッ!」
ドドドドッ!と音を立てて準備する使用人達、プロである。
「ところで勇者様?本日はどのようなご用件で我が家に?来訪される予定は聞いておりませんが?」
リーズベルトは瑠奈に丁寧な態度で聞いた。
「うん。私、来人と婚約したからアイリーンも婚約者だし、そのご両親にも挨拶はいるかな?って来ました。」
「・・・・・・・。」
空気が止まった音がした気がした。
「ど、どういうことなのでしょうか?私の娘の婚約者と勇者様が婚約したと聞こえたのですが。」
「はい。その通りです。」
「・・・・・・・・来人君。少し来なさい。」
「は、はい。」
来人は強制的にリーズベルトにある部屋に連れて行かれた。
「どういうことだね!なぜ、君と勇者様が婚約している!しかも、アイリーンと一緒にだとぉ!」
「す、すいません!瑠奈とは幼馴染で、そういう事になりました。」
「な、なにぃ!?勇者様と幼馴染だとぉ!・・・ん?勇者様は異世界より召喚された方だぞ?その勇者様と幼馴染ということは君は異世界人なのか!?」
「・・・・はい、その通りです。正確にはその世界の記憶の大部分を記憶喪失で忘れているようです。」
「はぁ。少し考える時間をくれ、これからのことを考える。」
「分かりました。」
リーズベルトはフラフラと歩きながら部屋を出て行った。
「来人ー、話終わった?ご飯食べない?お腹すいたわ。」
「でしたら、この私、ベータが作りましょう。アイリーン様、キッチンを借りてもよろしいでしょうか?」
「いいですよ。来人様が褒めていたベータ様の料理食べてみたいです。」
「はい。ご期待に答えまして、豪勢いきましょう。」
「「やったー♡」」
この3人と一緒にこの世界を冒険する。そんな未来も悪くないと思う来人だったが未来への不安はかなり残っているのだった。




