魔王は討伐済み
店を追い出されて、移動した場所は宇宙船アドバンスド。地上から転移したのだ。
「それで?結局アンタ、私とこの娘、どっちが好きなの?」
「い、いや、そりゃあ、アイリーンは出会ってからそんなに経ってないけど素敵な人だし、好きだけど。瑠奈の事も覚えてないはずなのに、ずっと前から知ってる気がするんだ。さっきの喧嘩だって、なんか懐かしいって思ってしまった、自分がいたんだ。だから、一緒にいたら好きになると思う。・・・・どっちかなんてすぐには答えられないよ。」
来人はアイリーンのことはもう好きになっていた。しかし、ここでアイリーンと答えれば、瑠奈は傷付いてしまうと思った。瑠奈の気持ちは分からないがなんとなくそんな気がした。
「・・・・分かりましたわ。では、瑠奈様は第二夫人ですね。」
「「ん?」」
「ですから、私が第一夫人。勇者様が第二夫人です。」
「「待て、待て、待て。ちょっと意味分からない。」」
アイリーンの言葉にシンクロして答える来人と瑠奈。
「え?だって好きなんでしょう?来人様のこと?」
「は?はぁ!?なんでコイツのこと好きってことになるのよ!しかも、コイツ記憶喪失じゃない!私の事・・・覚えてないし。」
「じゃあ、私だけ結婚してもよろしいのですか?」
「ダ、ダメッ!・・・・わ、分かったわよ!認める!好きよ!大好きよ!文句ある!?」
「い、いや。ないです。」
あれだけ理不尽なことされたのに好きとか瑠奈はかなりアレな人なんだろうか?
「なら決まりですね。ちょうど勇者様には役割を果たしてもらったのでこの世界の人達は幸せになって欲しいと願っていたところなので一石二鳥ですね♡」
アイリーンは自分の仲間ができた事に再び幸せそうに微笑んでいる。
「ん?勇者?役割?何それ?」
「あー、私、勇者やってたのよ。一応まだ勇者だけど。それで魔王っていうのを倒して欲しいっていうからボコってやったら感謝されたのよ。」
「・・・・マジ?」
瑠奈が婚約者になったことよりも瑠奈の凄さの方が来人にとっては衝撃的だった。




