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るろうがぁる   作者: 日暮蛍
ふあゆう
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五十話 剣達が戦う理由。

金字義 流魑縷を殺して【刀持ち】になった後、今井 剣は【刀持ち】の特権で天野に願った。


「きょうだい達に会いたい。」


その願いを天野は


「んー。君、多重人格か。だったら、そうだな。君の言うきょうだい達の自我をより強固にしよう。それならきょうだい達は簡単に消えないし、君が思えば頭の中できょうだい達と顔を合わせて話が出来るよ。」


と言いながら剣の中の人格にそれぞれ箒、縁切、彗と名前をつけて儚い存在である剣のきょうだい達の存在を強固なものにした。


「あれ。他にもいっぱいあるな。でもどれも単体だとすっごく薄いな。…自我ほとんど無いし全部くっつけよっと。」


その際に箒、縁切、彗以外の十以上あった他の人格を統合し、その人格に流と名付けた。


「はいこれでよし! ついでに新しい弟、いや妹? 取り敢えず新しいきょうだいが出来たから皆に挨拶しなよ。目を閉じてきょうだい達に会いたいよーって思えば会えるよ。」


天野の言う通りに剣は目を閉じた。そしてすぐ大粒の涙を流した。


「みんな、みんな。」


剣の中できょうだい達と剣はたくさん話した。新たに生まれたきょうだい、流とも打ち解けた剣はきょうだい達とたくさん会話をした。

そして剣が落ちついた後、天野は剣のきょうだい達にある提案をした。


「君達も【刀持ち】にならない? そうすれば願い事が四つも叶えられるし、力が手に入れば君達の力で生きていける。そしたら剣を利用してくる大人達の力を借りなくて済むけど、どうする?」


その提案に剣ときょうだい達は悩み、話し合った。そしてきょうだい達全員【刀持ち】になる事を選んだ。


きょうだい全員【刀持ち】になった後、剣ときょうだい達は話し合い、願い事を決めた。

箒は【合戦場】の五つの殺し合い以外での剣の身の安全の確保。

縁切はそれぞれのきょうだい(人格)に合った肉体変化。

彗は剣達の衣食住の保証。

流は質問した事を必ず答えさせる事ができる能力。


それぞれの願いが叶った後、剣達はここから逃げようとしました。が、剣がある事を言った時、きょうだい達の目的が変わった。


「父上と母上に会いたい。帰りたい。」


寂しさが堪えきれず涙目で呟く剣。

剣の言葉にきょうだい達は剣の父親と母親。血の繋がりはある他の家族達に。そして剣に非道な事をした大人達への憎悪が膨れ上がる。

そしてどれだけ酷い目に遭っても家族を信じようとする剣を哀れに思った。

剣の目を覚まさせよう。血の繋がった家族は剣を愛していない。何をしてでも剣の本当の家族は自分達だと気づかせよう。

そう決意したきょうだい達は剣にこんな提案をしました。

父親達が本当に剣を愛しているのか確かめよう。と。

きょうだい達からの提案を剣は最初は断った。家族を疑う事に罪悪感を感じたからだ。

が、四人のきょうだい達からの説得と薄々父親達に利用されている事を勘付いていた為、最終的に剣はきょうだい達からの提案に乗ることにした。


こうして剣と四人のきょうだいは暗躍を始めた。

剣は家族の愛の有無を知る為に。

きょうだい達は剣を苦しめる大人達の復讐の為に。


その為にきょうだい達はまず箒の【腐花】の能力で流魑縷を死体兵士にして操り、夢花に所属する信者達を自分達の為だけにこき使った。その上、剣の血を材料に流が作った薬の実験台にしたりと今までの鬱憤を晴らすように使い潰す勢いで流魑縷の死体兵士を倒して信者達に様々な命令を言い、従わせた。

死体兵士は喋れない為、信者達には病気のせいで喉の調子がおかしくなり声が変わったと嘘をついた後に彗が後ろで流魑縷のふりをして喋っていた。天幕越しでしか喋らないようにして正体がなるべくばれないよう気をつけた。

そして最後は流魑縷から奪い取った【日の島】の将の権力を使って【ショケイ】を行わせ、彗の持つ【花剰】の力で皆殺しにした。


その次は剣の父親である盾恒に剣に会わせる代わりに言う事を聞けと脅し、散々おちょくった。そしてその後は流が得た能力で盾恒の本音を引き出し、痛ぶった後に殺した。


父親の、盾恒の本音を聞いて真実を知った後、剣は絶望に打ち震えながらも決心した。

自分の家族はきょうだい達だけ。自分が守らなければ。と。

きょうだい達も剣の事を守ろうと固い結束を結んだ。


だがまあ、しかし。

そんな剣と四人のきょうだい達の事情や心情など、他人からすればどうでもいい事だった。同情はするが危害を加えてきたら話は別。【合戦場】ではやられたらやり返すのが常識。幼い剣達であろうと例外なく容赦はしない。

流以外戦闘経験がほとんど無い剣達では歴戦の猛者である【刀持ち】相手では歯が立たない。きょうだい達は容赦なくやられてしまった。


残された剣はきょうだい達を傷つけた大人達を皆殺しにする為に【刀持ち】の切り札を使い、暴れ回った。

が、名無しの権兵衛と朧の殺し合いに巻き込まれた上に縁切に刺された恨みを持つ名無しの権兵衛の手によって縁切を斬るついでに斬られた。


これが

今井 剣

今井 箒

今井 縁切

今井 彗

今井 流

が仕組んだ事であり、剣達が【合戦場】で暴れ回った理由だ。


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