神秘幻覇 vs 神秘幻覇
奈那と吉亜は、睨み合ったまま動かない。
奈那「…冥依、もし新しい世界を作ったら、全世界がどうなるか…分かって言ってる?」
吉亜「ええ、分かってるわ。世界の均衡が崩れる…。そんなこと覚悟の上で計画してるのよ、私は」
奈那「呆れた…。覚悟の上だろうと、許せない…!」
先に奈那が仕掛けた。
自慢の速度で正面から吉亜に向けて“光速波動拳”を繰り広げる。
しかし、吉亜はそれを受け止める。それも片手で。
「その程度? あなたも弱くなったものね」
今度は吉亜が、そっくりそのままお返しする。
「なっ!? …くっ…!」
それを受け止めきれずに吹き飛び、大樹に激突する。
「うがっ!!」
大ダメージを負って怯んでいる隙に、目の前に吉亜が瞬動していた。
そして、奈那は首元を掴まれ、大樹を背に持ち上げられる。
「あなた、そこまで強くないもの…この神秘幻界では、ね」
…と、その時。動かずにいた弟が動き出す。
「やめてくれ…! 姉さんは殺させない!!」
と言った刹那、大毅の手刀が吉亜の背中に炸裂する。
「うぐっ!!? …っあ……っ!」
あまりの痛みに耐えきれず、吉亜は奈那の首を離す。
奈那は尻もちをついた。
「…はぁ、はぁ…はぁ……っ、大毅……」
この時、奈那は改めて弟を信頼した。
それと同時に、吉亜が殺戮衝動に駆られていた。
「まさか…裏切るなんて、思ってもみなかったわ…」
その怒りの矛先は、大毅に向けられた。
「刺神 大毅…今日限りであなたとは契約破棄ね!」
こう言った直後、吉亜が“異様なオーラ”を纏い始める。
「……っ! う、そ…でしょ…っ」
奈那は吉亜の“オーラ値”を見て、驚愕した。
(今まで見たことない数値に膨れ上がった…! これは、私と大毅のオーラ値を合わせても…敵わない…!)
…そんな時、謎の2人が正体を現した。
「吉亜 冥依…復活してたのね…」
そう言ったのは、前髪で目が隠れている、お嬢様風の金髪の女。
「しかも、また世界を創り上げようとしてる…許せないね」
そう言ったのは、フードで顔を隠している女。
…その2人の正体を、奈那は知っていた。
「ウソ…!? 綺賀さんと龍堂さん!?」
お嬢様風な金髪の女の名は“綺賀 龍華”
フードで顔を隠してる女の名は“龍堂 真稀”
「…“二龍”と呼ばれ、神秘幻界で最強のコンビであり、お互いに最強の能力を持ち合わせている伝説の存在!」
姿を現したことに驚きを隠せない奈那は、語りながらも硬直した。
龍華の持ち合わせている能力は“神速攻略”
真稀の持ち合わせている能力は“完全攻略”
…そう。2人とも似た能力で、共に互角。そして勝負がついたことがないというほどにパワー・スピード等が全て同格の最強戦士。
コンビとしても最適であり、全世界最強といってもいいくらい強い。
そんな龍華と真稀が現れ、状勢は一気にひっくり返る!




