支配と幻
「っく…! う、動けない……!?」
眞雪美は身動きが取れず。
そして、戻ってきた香宇と沖城も、動けなくなっていた。
しかし、彩夏だけは身動きが取れる。
「……?」
彩夏は、宙に浮いている祖源支配を見上げ、そして動けないでいる眞雪美・香宇・沖城を見直す。
「…なるほど」
その時、彩夏にしか見えていない“何か”を途切れさせた。
すると次の瞬間、金縛り状態だった3人が動いた。
「!? …うわっ!!」
3人とも同時にそう言い、そして地面に手をついて立て直す。
「!! …貴様、いったい何をした…」
祖源支配の攻撃の矛先は、彩夏に向けられた。
「……祖源支配っていうのも、大したこと無さそうだな」
自らの能力の“何か”を、使い方を思い出して使ったようで、もう使い慣れていた。
「…貴様。いったい何をした…?」
先ほどの問いかけを無視されたため、もう一度聞いた。
だが、彩夏は再び無視した。
「…封印するなら、私に任せろ!」
そして、戦闘態勢に。
「……っ」
彩夏が自分の発言を無視することが分かり、祖源支配も戦闘態勢になる。
「……ヤツの封印方法は、幻で攻撃するところから始まるのか。自分も幻だから」
そう独り言でつぶやき、彩夏は“幻”を使い始めた。
それを間近で見た香宇と沖城、そして眞雪美が、それを使えることに驚いた。
「いつのまに、あんな“真極能力”を使えるようになったんだろう…?」
眞雪美が、香宇と沖城に問う。
「わかんねェな…。でも、ひとつ言えることは…」
それに続けて、沖城が言う。
「…元々そういう能力を持ち合わせていて、それを思い出した…」
彩夏の“記憶”のことを、彼女達は知っていた。
「……それしか当てはまらねェな。今の状況からして」
……と話している間に、祖源支配が相当に弱まっていた。
「…アイツが思い出させてくれたおかげだ。ありがとう…“姉さん”…」
心の中でそうつぶやき、そしていよいよ、祖源支配の永久封印にかかる。




