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7つの異世界  作者: 幡賀 吉紗
~変幻異界編~
32/65

弑逆事件

―――――それは、数年前にさかのぼる。


ある日、眞雪美と冴子は祖源支配を封印し、世界に平和を訪れさせた。

そして全世界の住民が、平和な暮らしを満喫していた。


「今日は“虹爆魚レイボノスの化石”っ! こちらは1億ペイから!!」


「セヌビラの蒲焼、今日は特売日よー! いつもは1万ペイだけど、今日は半額!!」


「へい、らっしゃい! 特上マヌエス焼きは如何かな?」


競売・様々な店舗・様々な屋台…。

商売が繁盛し、そして買い手も多くなる。


西暦でも、一度だけあった『バブル期』

お金に困らず、とんでもなく経済成長した、あの時代に似ている。



………そんな時代の最中さなか、悲劇は起きた。


あるTV番組で、その事件が放送された。

『本日未明、家の中に子供だけが残され、親が殺害される事件が発生しました。被害に遭った…』


それを見た清海一家。

「親殺し…か。ありえねェな、自分の肉親を殺すってのァ」

「そうだな。どんなに間違っても、父さんや母さんは殺さねー」

その頃は、裂也も冴子も、仲良く平和に暮らしていた。

父親と母親と一緒に。 そして、彩夏も一緒に。

「そもそも家族の一員を殺さないでしょ、普通に考えて」

「そォだな。どんなに間違っても、俺ァ冴子も彩夏も殺さねェ」

「私もだ。兄貴や彩夏を殺すことは絶対にない」

少しばかり物騒だが、兄妹仲がとても良いことを分からせる会話をした。

「3人とも仲良いわね。それでこそ兄妹よ!」

「そうでなくては“家族”と言えん!」

母親の「憂月ゆづき」と、父親の「烈夜れつや」。

この夫婦も、とても仲睦まじい。

そして、自分が産んだ子供たちを愛している。

愛しているがゆえに、子供たちに護身術や戦闘術を備わせている。


父親の烈夜は、格闘家。 子供たちに直接“武闘術”を教え込んでいる、師範とも言える父親だ。

母親の憂月は、それを応援した。


清海家と嵩崎家は、その頃は一緒に暮らし、ライバル関係を築いていた。

嵩崎家の両親も格闘家で、流派も一緒だった。


いつ何が起きても、対応できるように……。




……数日後、事件は起きた。




魔法世界と変幻異界全土で、それは起きた。

突然“全世界戦争ワールドフォール”が始まったのだ!

「さぁ、存分に殺してきなさい♪」

仮面をかけた性別不明の人物が、祖源一族の麻井・綾井・更幻こうげんを操り、魔法世界の全住民を殺しにかかった。


…殺害の標的は、「子を産んだ親」だった。

その仮面の人物が、子供を守る家庭を好まず、子を残して親を殺害する事件をくわだてた。


この事件は、のちに“弑逆事件ファミリースローター”と名付けられる。


そしてその被害は、清海家や嵩崎家にも訪れた。

とても凶悪な伝説を持つ“旧BAE隊マッドキラー”が襲い掛かってきた。


祖源一族を悪魔に仕立て上げたのは、仮面の人物「龍峰たつみね しゅう

彼(彼女?)は、その旧BAE隊の隊長。

そして、その隊のエース「穏谷おだや 春美はるみ

地球を激しく嫌っている彼女が、その計画を企てた。

それについてきたのは、城井の兄「志貴しき」と、「柑崎かんざき 香宇こう


たった4人で、旧BAE隊は成り立っていた。

そして、7つ全ての異世界で、旧BAE隊は、こう言い継がれている。


全世界最強ストロンゲスト


その全世界最強が、全世界の“子を産んだ親”を殺害しにかかった。

「あの凶悪な4人が…動き出した」

父・烈夜がそう言い、戦闘態勢に入った。

続いて母・憂月も、戦闘態勢に。



……しかし、それは一瞬の出来事だった。

ほんの一瞬で、子供の目の前で親は殺された。



その“殺された瞬間”は、やはり、彩夏だけにしか見えていなかった。

それに気付いたのか、龍峰は、彩夏に向かって歩き出す。

「今のが見えたのかい?」

そう聞いてきた龍峰に、素直に「見えたけど…」と答えた。

そう答えた瞬間、龍峰は何かを感じ取り………



―――――…


「……あの時…私は、親も“彩夏も”守れなかった…っ」

冴子は、彩夏のことを守れなかったことをとても後悔している。


「…私も、兄の意外な反逆に負けて、何も守れなかったわ……」

優希は、兄の反逆で親を殺されたことを後悔している。


「私は…“約束”を、果たせなかった…!」


…実は、冴子は、ある人物と約束を交わしていた。



『私は、しばらく旅に出る。その間………彩夏を頼む』



「あの約束を…果たせなかった……」

冴子はそう言い、握り拳を作り、強く握りしめた。

「だからこそ…一刻も早く祖源支配を封印しないといけないんだ…!」


決意を固め、集めに出ようとした、その時だった。



『……祖源支配を封印しても、彼らは止まらない』



その声は、彩夏が聞き覚えのある声だった……―――――――


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