清魔団、始動!
「さぁてとー…一刻も早く集めないとなぁー」
軽い口調だが、気合を入れ直す冴子。
「でも、それをやり遂げるのは簡単なことじゃないよ?」
慎重に今後のことについて悩み考える奈那。
「そんなん速攻で集めりゃいいじゃん。居場所は分かってるんだからさ、みんな」
あまり深く考えず、突撃思考の晋希。
「その居場所にいるかが分からないでしょ? …ったく」
そんな晋希に呆れる和美。
清魔団は、祖源支配の封印に燃えていた。
と、その時。
誰かが訪問しにやってくる。
「清魔団というのは…ここデスか?」
「そうだけ……っ!?」
“そうだけど”と冴子が言おうとしたが、その男に見覚えがあり、口ごもる。
「お前……」
「…? ……あぁ、黒の冴子さんデスね? お久しぶりです」
その男は、冴子と知り合いのようだった。
「冴姉ぇ……彼は?」
彩夏が冴子にそう聞いた時、他の全員も冴子を見る。
冴子以外は知らない様子だった。
「あぁ…今は“神楽 延明”で…昔は“エメニヴェル”って名前だった……」
その名前を聞いた時、反応したのは奈那だった。
「エメニヴェル…!?」
「ん……? …あぁ、そういえば眼鏡の貴女も見覚えがありマスね? えー………」
「私の名前は“刺神 奈那”だよ」
「ああー、刺神さんデシタね。 お久しぶりです」
少し忘れ気味だったが、その名前を聞いて思い出すエメニヴェル。
「で、何しに来た?」
エメニヴェルが突然ここに来たため、冴子は敵意丸出しだった。
「あっと…心配しないでクダサイ。敵ではありまセンし」
ほっと胸を撫で下ろし、安心する冴子。
「敵ではありまセンが……!」
安心しているのを利用し、エメニヴェルが攻撃を仕掛ける。
冴子の背後に、魔力の球体を飛ばし、当てる。
「うがっ!!」
こういう事態は想定していなかった“ように”、冴子は攻撃を喰らう。
「……どういうつもりなんだ?」
「あっと…今の攻撃、効いていませんデシタか」
反省の色は無く、最初からこういうつもりで訪問しに来たようだ。
「ちょっと、どういうつもり?」
奈那が少し怒り気味で、戦闘態勢になる。
「清魔団がどのくらい強いモノなのか、確認したいだけデスよ。 確認してから入団しマス」
「…へぇ? それって、私たちの強さが信頼できないってこと?」
段々に“オーラ値”が増幅してくる奈那。
「そうではありまセン。弱くても入団しマスよ? 大事なのはソレではありまセン」
その発言に、団員全員が首をかしげる。
「どのくらい強いか……それをただ見たいだけデスから」
「……やっぱり少し見下されてるかも。 私が相手になるよ、ヴェル!」
「貴女が……? …まぁ、もともと誰でも良かったので、いいデスよ」
この瞬間から、清魔団の内戦として、エメニヴェルと奈那の戦闘が開始された……―――――――
突如おこなわれたエメニヴェルと奈那の決闘。 どちらが勝っても支障はないが、奈那が負ければ“清魔団”の評価は下がる。 出来ることなら奈那に勝ってほしいが、果たしてどちらが勝つのだろうか……?




