表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7つの異世界  作者: 幡賀 吉紗
~隔世境界編~
25/65

須藤 真里

「……今なら、別に話してもいいか…」


―――――数年前。

ここは、地球内の、とある世界。

真里は、姉の尸織しおりと平和に暮らしていた。


「真里。ちょっと出掛けるから、留守番頼むね」

「分かったよ、姉ちゃん」

その頃、真里は10歳くらい。

姉の言うことを聞き、留守番を任される。


―――任されて何時間経っただろうか。

尸織は、一向に帰ってくる気配がない。

「買い物…にしては長いな。 遊びに行ったのか…」

真里の中では、そういう結論が出ていた。


……しかし、夜になっても帰ってこない。

「遅いな……」

…その時だった。

インターホンが、ピンポーンと鳴らされる。


須藤家は、誰かが一人で留守番をする時は、鍵を閉めることを義務付けられていて…

たとえ帰ってきたのが親でも、姉でも、一度はインターホンを鳴らす。


「おかえり、お姉ちゃ………」

そう言って、ドアレンズを覗き込んだ時だった。

数人の人達が、姉の尸織を捕えて、ここまで来たような雰囲気に見えた。


「真……里っ…」

「すみませーん。私たちは、珍しい能力を持ってる人たちを片っ端から殺していまーす」


…そう。この頃の真里は、まだ能力を身に着けていた。

この須藤家は当時、誰もが当然の如く“珍しい能力”を身に着けていた。

それがバレてしまって、両親は殺された。

今レンズ越しにいる“珍種討伐隊デリーター”の手によって。

そして、姉の尸織も、それがバレて殺されそうになったが……妹がいることがバレ、須藤家の自宅まで連行されてきたのだ。


「くっ……! 妹は……殺させな…」

「死にぞこないは黙ってろ」

尸織は、地面に叩きつけられ、その人たちに踏みつけられる。

「あがっ……! うぁ…………っ」

意識が朦朧としてきた尸織。

そんな姉を目の当たりにした真里は、ある決断をする。

「……仕方ない。この“珍種能力シークレット”が狙われているのなら……」

真里は“魔装クラッシュ”を解除し、自分の手で壊した。


そして…………―――――



「私は…あの事件以来、能力を身に着けられない体になってしまったんだ…」

真里の壮絶な過去を知った清魔団一行は、とても聞き入っていた。

「そんなことが……あったのか……」

「でも、後悔はしていない」

その言葉に驚く彩夏と奈那。 それと同時に、結原、冴子、晋希、和美も驚いていた。


「私に能力なんて必要ない。能力なんて、自分の心と他人を傷つけるだけ…」


真里は、こう心の中で語っていた。

しかしそれは、彩夏にだけは聞こえてしまう。


(……? 今、真里のやつ喋ってなかったな…。 なんで聞こえたんだ?)


そのことは真里には気付かれていない。

気付いてないフリをして、真里にそのことを聞く。

「なんで後悔してないんだ…?」

そう質問すると、真里の肩がピクッと動く。

彩夏だけは聞いてしまったので知っているが、他のみんなは知らない。


「……話したくないなら、無理には聞かないよ」

そう言い、彩夏は、真里の肩を抱き寄せる。

しかし…その行動が、逆に真里を傷つけることとなった。


「…………聞いたの?」


こう問われた時、彩夏は少しだけギクッとしてしまった。

「あ、えっと………」

彩夏は真里に耳打ちする。

「ごめん……。 聞こうとしたんじゃなくて、“聞こえてしまった”んだ…」

「…っ!?」

真里は“聞かれたんだ……”というショックと同時に、“他のみんなには聞こえてなくてよかった…”と安心した。


そこでまた、彩夏が耳打ちする。

「大丈夫だよ……聞いたの私だけなんだし、秘密にしておくから」



―――――…場所は変わって、某異世界。


「……!? まずいわね…! もうそんなに“戻って”しまったの!?」

仮面で目を隠した、性別不明な人物が言う。




―――――…再び、清魔団集会所。


「一刻も早く“祖源支配”を永久封印しないとだな!」

いきなりそう切り出した、団長の冴子。


奈那「そうね! 彼を一刻も早く封印しないと」

晋希「全ての黒幕“祖源支配”……」

和美「でも…封印するためには、また“アレ”しないといけないんじゃなかった?」

冴子「あ……そうだった! あ~もう…面倒めんどぉ……」


その“アレ”を成し遂げ、祖源支配を封印するため、清魔団が動き出す。


過去に起きた、珍種能力者シークレッター殺戮さつりく事件。 その事件の黒幕は“祖源支配”だった。 祖源支配を倒すため、冴子率いる“清魔団”が動き出す!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ