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7つの異世界  作者: 幡賀 吉紗
~隔世境界編~
22/65

今は…

彩夏にとって、思い出してはいけない記憶。 真里は、それを知っているようだった。

「千紗、今はまだ“それ”を思い出させないで…」

真里は、結原と知り合いだった。

彩夏の記憶の事を知っている同士という、少しミステリアスな知り合いだ。

「いや、話しかけてきたのは彩夏だけど…」

「え………!?」

その結原の言い分には、彩夏も、縦にうなずいて同意していた。

「…そんなに思い出しちゃいけないものなのか? 私の記憶は……」

そう彩夏が言った瞬間、場の空気が凍る。

まるで2人とも、それに関して“話すのは禁じられている”ように…。


そこで、彩夏は思い出す。

真里までもが言った「今は」で、あの日のことを思い出す。


―――――それは、魔法が使えることを思い出した一件。

曽江川は、彩夏の記憶を引きずり出そうとした。

しかし、そこに謎の2人組が現れ……

その2人組の1人、前髪で目の隠れた女が言った、この言葉。


「その記憶は、“今は”思い出させてはいけない…」


―――――彩夏は、脳裏で何かが引っ掛かる。

(みんな“今は”って言ってるんだよな…。 思い出すには“まだ早い”ってことなのか…?)

「彩夏が全てを思い出すには、まだ早いんだよ」

「!?」

真里は、彩夏の心を読んでいたように、話しかける。

「……いま私が考えてたことに答えた? 真里…」

「え……?」

そんな偶然が起きていたんだ…? と言わんばかりの表情。

どうやら心を読んだわけでは無いようだ。

「分かったよ。でも、それを“彩夏が思い出そうとしたら”どうすればいいのよ?」

話に割り込んで、問う結原。

「その時は、彩夏を止めて。 “思い出してもいい時”までは…止めきって」


……彩夏の脳内で、2つのワードがぐるぐると回る。


「全世界最強になった時、全て思い出す」

「思い出してもいい時」


しかし、この2つはこの先、ずっと悩み続けることとなる。



……と、そこへ誰かがやってくる。

「ここにいたのね…。ようやく見つけたよ、結原さん」

「お前は……!」

その女は“清魔団ルーラーズ”に所属する、インテリ女性団員だった……―――――――


真里、彩夏、結原の前に突然現れた、清魔団のインテリ女団員。 いったい何しに来たのか……。

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