彩夏のせい
あの戦場に2人しか居なかった理由が『彩夏のせい』だと言った結原。 その意味は……
「…あなたのせいよ」
そう言って、話を切り出す結原。
「それは、彩夏の“出身”が物語ってる」
結原は、彩夏のことを知っているような口ぶりだった。
先ほどまで「清海さん」と呼んでいたはずなのに、いつの間にか「彩夏」と呼んでいる。
「今は話せないけれど、いつか思い知る時が来る」
「私の……出身…?」
彩夏は、まだ自分のことを思い出せないでいた。
それもそのはず。 彩夏が平和世界で過ごした年月が、とても長かったからである。
「それは、彩夏が“全世界最強”になった時、全て思い出すと思う」
全世界最強。この時は、彩夏にとって“遠い未来の話”にしか聞こえなかった。
―――――同時刻、某所。
そこには、“清魔団”が集合していた。
そして更に、ここに香宇がいた。
「なーんかさ、また“あいつ”が動いてるらしいんだよな」
黒いオーラを解き放つ、赤髪の女性団長が、香宇の容態を気にしながら言う。
「らしいですね。まぁ、麻井は私たちにとって、気にするほどの存在でもないのですが」
紫色のオーラを解き放つ、高級服を着た、お嬢様風の女性団員が言う。
「だけど、あいつの能力は厄介だと思うぜ?」
黄色いオーラを解き放つ、ちょっぴりヤンキー風な男性団員が言う。
「まぁそうね。でも、祖源支配がいない限り、弱点はあるけどね」
赤いオーラを解き放つ、後ろ髪を左上で束ねた女性団員が言う。
「それより、今は気になることがあるの…」
眼鏡をかけていて、左腕に古傷がある、黄色っぽい色の髪のインテリ女性団員が言う。
「気になることって?」
赤髪の団長が、インテリ女性団員に聞く。
「香宇の容態も気になるけど、それよりも…」
「今、彩夏が結原と接触してることが…気になるの」
―――――同時刻、結原の家。
「さて、もう回復したんだし…」
と、結原が彩夏を外出…いや、世界の救助に向かわせようとした時だった。
「待った…」
と、彩夏が足止めをする。
「えっ?」
「あのさ……」
彩夏が何かを質問しようとした時に、真里が現れる。
そして、現れてすぐ、彩夏にこう言った。
「それ以上は言わないで。 また“ハマっちゃう”から…」
「な、なぜそれを……!?」
そう驚いたのは、結原だった……―――――――
“記憶のピース”がハマることを知っていた真里。 そして、そのことに驚く結原。 この“記憶のピース”が全てハマった時の恐ろしさは、まだ真里しか知らない……。




