惨劇の始まり
2つの組織による、2つの計画。 それによって、隔世境界に再び“悪夢”が訪れる……!
「祖源支配を狂わせた、この隔世境界に用があるのよ♪」
そういって現れた女性は、麻井 霞澄だった。
しかし、それを『知っている』ことに、亜島は驚いていた。
「一体どこで、その情報を手に入れたんだ…!?」
亜島の表情は、段々に険しくなり…戦闘態勢に入る。
「私たち“祖源”の情報網…あまり軽く見ないでもらいたいわね♪」
その発言の直後、麻井は、通りがかったビルに人差し指を、軽く触れる程度に当てる。
そして、そのビルは…跡形もなく“一瞬で”崩壊した。
その崩壊の破片が、亜島に襲い掛かる。
「くっ……! まさか、その能力は…!?」
降り注ぐ破片を避けながら、亜島は麻井に問う。
「あなたも知っているんでしょう? 瞬触爆壊を」
そして、亜島を捕える。
「ぐっ……!! 貴様は…祖源一族の…麻井 霞澄…だったか……」
「そうよ? 気づくの遅いわねぇ…? …あはは♪」
亜島の腹部を蹴り上げ、そして、まっすぐ前方に蹴り飛ばす。
―――――…場所は変わって、彩夏たちのいる場所。
柑崎も同行し、少し心強くなった一行。
その時また、空から誰かが……。
「……!? ここって、隔世境界…だよね?」
左右両サイドと後ろの髪を束ねた金髪と、左二の腕に“刻印”(柑崎と違う模様の)がある少女が、降りてきた。
「あ……? オマエは、美穂……」
「ん…?? あなたは…?」
その少女は、柑崎の顔を見た瞬間、誰なのかを思い出し、
「あぁ、柑崎さん? 久しぶり」
この少女は「高波木 美穂」。
隔世境界出身の、優秀な能力者。
そんな彼女には、通り名がある。
“生まれつきの最恐(ナチュラルブラスト)”という、隔世境界の強者だ。
そんな彼女の能力は“光速拳脚”である。
と、そんな彼女の背中に、何か大きなものが飛んできて、美穂に直撃した。
「あぐっ!!?」
しかし、直撃したにも関わらず、美穂はビクともしなかった。
自慢の脚力で耐えきったらしい。
そして、後ろを振り向く。 すると、美穂は
「……輝美!? どこから……」
その“飛んできたモノ”が、亜島であることを知り、
「輝美、いったいどこから………」
と、問おうとした。
……その時だった。
麻井が、そこを通りがかり
「あら、ごめんなさいね? 人に当てるつもりは無かったんだけどねぇ♪」
と、悪気のない謝罪をする。
「……なぜ、オマエがここに居る!?」
とっさにそう言ったのは、香宇だった。
それに続くように、美穂も
「なぜ…あなたがここに………」
と、驚きを隠せなかった。
「……? 誰なの? アンタたちは…」
そういい、香宇と美穂に問おうとしたが、麻井は…
2人の“刻印”を見た瞬間、思い出す。
「あぁ……どおりで私を知ってるワケだ…♪」
「2人とも“変幻異界”で会って以来だな♪」
その言葉に、ピクッと、香宇も美穂も反応した。
―――――ある世界の、某所。
「オイ……。テメェら、気づいたか?」
白みがかった水色の髪で、首元に“刻印”がある、身体の細い男性構成員が言う。
「……あぁ、いま言われて気づいたよ……」
ムラのある茶色の髪で、ネックレスぶら下げた女性構成員が言う。
「明らかにアイツですよね…?」
片目を隠していて、口元にホクロがある、胸が大きい女性構成員「美華」が言う。
「それしかないと思うけど?」
「だとしたら、明らかに私たちにも危害が及ぶと思うんですが……」
突然現れ、さらに偶然が重なり、香宇と美穂に遭遇した麻井。 いったい何を企んでいるのだろうか……。




