違和感
彩夏が感じた違和感は、いったい何だったのか……。
「何だろう? この違和感は……」
彩夏だけが感じた“何か”……それは、禍々しいものだった。
しかし、それが何なのか…正体までは分からない。
その時、真里だけが気づく。
「これ……隔壁がマズいことになってるかも…!」
「隔壁……?」
……そう。
この隔世境界には、平和世界と魔法世界を分けている『世界隔壁』がある。
それがあるからこそ、平和世界は平和を保っているのだ。
「……それって、相当マズいよな…!?」
真里にそのことを説明され、彩夏も危機感を覚えた。
そして…あろうことか、魔法世界の住民達が流れ込んでくる。
そして、他の世界の人々も……ランダムに…。
と、そのとき。
真里と彩夏の前に、誰かが降りてきた。
「……! い…ってェ……。 んだよ、これァ……」
黄橙色の髪をカチューシャで束ねてオールバックにしていて、左腕に“刻印”がある女ヤンキーが、空から降りてきた。
「…あんたは、柑崎…!?」
「んァ…?」
その女は、真里のことをじーっと見る。 そして、
「……あァ、須藤 真里か。 久々だな」
女ヤンキーの名は「柑崎 香宇」。
『変幻異界』出身の“超能力者”だ。
能力は、総合系の“藍色能力”を駆使している。
…ちなみに、読者の人なら、もう気づいていると思うが…。
柑崎は…第11話に出てきた、謎の組織“清魔団”の…あの女ヤンキーだ。
「……ってェかよ、ここァ隔世境界だよな…? 真里がいるってことァ……」
「うん、そうだよ。 ……やっぱりこれって“隔壁異常”だよね?」
「だろうな…。 じゃねェとアタシが隔世境界に飛んでこねェだろ……」
やはり、世界を隔てる『世界隔壁』に異常があるらしい。
「普通なら…隔世境界にァ“誰も来れるわけがない”んだしよ……」
―――――…なぜ、世界隔壁に異常が起きてしまったのか。
香宇も真里も彩夏も、今は全く知らない……。
―――――場所は、隔世境界の某所。
「…美華…? どういうつもり?」
ムラのある茶色の髪で、ネックレスぶら下げた女性構成員が言う。
「それは、これから明らかになりますよ」
片目を隠していて、口元にホクロがある、胸が大きい女性構成員が言う。
彼女は、何を企んでいるのか……―――――――
世界隔壁に異常が起きている最中、裏側では、何かが始まろうとしていた……。




