2話 出来事のその後
今、僕すっごく危険な状況に巻き込まれているんだよね~
だって、目の前にスズがすごくニコニコして棍を構えてるんだよ~
こうなったのも悪獣とスズに襲われたころにさかのぼるんだけどね~
「GUAAAAAAAA」
あれ? 吠えたからこっちに来ると思ってたのに逃げてっちゃったよ~
本当に、スズを恐れて逃げたよ~
でも、それほどまでにスズが怖いんだとすると、僕本当に大丈夫かな?
「よかったな。リル。これで敵が一体になったな」
「ヴォル君、その敵が実はボスで強すぎて勝てないから助けてよ~」
「リル君そのボスって誰のことかな?」
「大丈夫だよ~ 別にスズのことじゃないから安心してよ~」
「そう?邪魔者もいなくなったし、ちょっとリル君お話しようか」
「それは、できれば遠慮したいな~」
これで、スズが見逃してくれたらいいんだけどな~
たぶん見逃してくれないだろうしな~
「そんな、遠慮しなくていいよ♪」
「お嬢、そんなに怒らなくてもいいじゃないか。もうそろそろリルを許してあげてくれよ」
お~ ヴォル君が僕の味方してくれてるよ~
これで、多少はましになるといいんだけどな~
「じゃあ代わりにヴォル君に八つ当たりしていい?」
「リル、がんばれ」
「裏切り者~ スズ~ とりあえずなんでも言うこと聞くから、お話は遠慮したいな~」
「なんでも言うこと聞いてくれるんだね?」
「僕が叶えれる範囲内ならね~」
「わかった。今回はそれで手を打てあげる」
「ありがと~」
これで、僕は生き残った~と思ったんだけどね~
そんなに、結果は変わらなくて、今目の前でスズが棍を構えて立ってるんだよ~
よりにもよってお願いっていうのが、僕との練習試合だとは思わなかったな~
僕あまり戦いたくないんだけどな~
「できれば、ほかのお願いに変えてくれたりしないよね~」
「うん。それに、大丈夫だよ♪痛いのはさいしょだけから」
「なんかすっごく不安だな~」
「さあリルも嬢ちゃんも気合は十分か?ルールは相手を殺さなければある程度は何してもいいぞ。じゃあ試合開始だ」
まだ、スズに動きがないから投げナイフを使ってと
あれ? スズ動いてないのに僕の投げたのが弾かれた?
「そんな攻撃じゃ私は倒せないよ。今度はこっちから行くよ」
スズがこっちに向かってきたけど、まだ狙えないほどじゃないから、足をまず止めるために、よっと
あれ? 消えた? いったいどこに行ったんだ?
「どこ見てるの?こっちだよ」
「なんでスズは僕の後ろにいるのかな?」
「足の速さには自信があるんだよ」
一瞬で後ろに回られたのにどうやって勝てっていうのかな?
こうなったら奥の手だ~
「こ~さ~ん」
「えっ?」
「まあ仕方ないな。そんなわけだからこの試合は嬢ちゃんの勝ちだ」
勝てるわけないし、殴られると痛いから降参したんだけどね~
スズから黒いオーラみたいなのが見えるんだよね~
もう後悔しても遅いから、後はどうにかなるといいな~
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