~シュトラウス家~
「国際的なニュースを見聞きするだけでなく、その裏にある真実を解読するのに、基礎的な知識として、最低限必要なものが、ロスチャイルド財閥の現代史である」
* イシドール・シュトラウスは、全米一の豪華デパート「メイシー」を育てた男であった。
(このシュトラウスは、英語で、Strausと書き、アメリカでの読みは“ストラウス”である。シュトラウス家は、ドイツからアメリカに渡った一族である)
シュトラウス一族は、パヴァリア(ドイツ・バイエルン地方)で活動するユダヤ商人であったが、南北戦争前の1852年、アメリカに移り住んだ。
初代ラザルス・シュトラウスが、ニューヨークで商売に励んでいるとき、ガラス細工や陶磁器を扱う「メイシー・デパート」の仕事を引き受けるようになり、二代目のイシドールが、重役まで出世した。
彼らは、グッゲンハイムやアスターが入り込んだ上流社会とは異なり、今日の“高級デパート”という形態を確立したパイオニアである。
シュトラウス家は、タイタニックの死者;イシドール・シュトラウス、その実弟;オスカー・ソロモン・シュトラウスが、アメリカ合衆国で、最初のユダヤ人閣僚となり、政界さえ動かすファミリーとして台頭したのである。
オスカーは、セオドア・ルーズヴェルト大統領のもとで、1906年に、商務労働長官のポストを手にした。
なぜ、この反ユダヤ人が過熱する時代に、閣僚になれたのか??
デパート王シュトラウスでは、その説明が十分でない。
鉱山王とデパート王の姓を組み合わせた、グラディウス・グッゲンハイム・シュトラウスという女性が他界している。
彼女は、商務労働長官オスカー・シュトラウスの息子と結婚していた。グッゲンハイムは、ロスチャイルド一族と閨閥を結んでいる。
したがって、シュトラウス家もロスチャイルド一族だったのである。