久々のフルメンバーでコンカフェ
コンカフェに全員が揃うの、最近では珍しかったようですね。
「せっかくだから私たちもイメチェンしようよ。コンカフェで初披露、絶賛の嵐!」
ミナの提案でミナルナも髪を染め新衣装に着替えた。値札を見ないで買って男にツケを払わせるアメリカン・ウェイ・オブ・ライフ、これをミナルナは素直に信じ込んでしまった。まあ異世界だから問題はないだろう。
「黒髪と金髪だとあまり双子感が出なかったけど、今度の髪色でバッチリ双子だね。」
「ふっふっふ、みんな驚くかな♪」
きょうもコスプレ・コンカフェが開店した。イナンナが加わり、翡翠さんも戻ってフルメンバーだ。
「いらっしゃいませ。今日からフルメンバーでご接待させていただきます。」エラが笑顔で客を捌く。
「ねえ、フェリシア、この前から気になってるんだけど...」
「なあに?」
「あなた黒髪だったわよね。」
「うん、シルバーに染めたの。黒髪だとエルフに似合わなくて、なぜだか知らないけど肌も茶色っぽくなったり、髪にブーゲンビリアの花飾りが付いたりと、どんどんポリネシアン寄りに変わっていくの。不思議よね。」
「不思議ね。でもたしかにあなたがシルバーで私がゴールドだと良い感じ。」
「金と銀では金が偉いとか言わないでね。」
「言わないわよ。それにしてもイナンナさんのおかげでいっぱい稼げて良かった。」
「あの人、ちょっと近寄りがたいかなと思ったけどいい人ね。」
「女神様だから話し方が独特だけどいい人だわ。」
「おかげでドレスも新調できたし、ステージも頑張れそう。」
そのころイナンナは新たに設置された玉座で客たちからシャンパンの奉納を受けていた。
「苦しゅうない。注ぐが良い。奉納の宴じゃ。」
「イナンナ様、イナンナ様!」
奉納客は長蛇の列を作り、それぞれがイナンナの前でシャンパンを開けてイナンナに捧げた。
「シャンパンという飲み物は美味いものだの。メソポタミアにはなかったから新鮮じゃ。どれ、乾杯をすることで加護を与えようぞ。」
「イナンナ様、乾杯!イナンナ様、万歳!」
ステージではJK隊のパフォーマンスが始まっていた。
「みなさーん、こんばんは!」
「私たちから大切なお知らせがあります!」
「私たち、これまで1号、2号と呼ばれてきましたが...」
「ついにキャストネームが決まりました!」
「私は元1号の亜依です。よろしくお願いします。」
「私は元2号の霧江です。よろしくお願いします。」
「私は元3号の芹亜です。よろしくお願いします。」
「そして最後の私、元4号の天華です。よろしくお願いします。」
「ちょっと待った!」プリモが出てきて客に頭を下げた。
「ホントに申し訳ない。このタイミングで言い出すのも心苦しいのですが、ここで言わないとミスが永遠に残ったままになってしまいます。命名にミスがあります。お気づきの方もいるかも知れませんが、この子たちの名前、50音表の縦軸と横軸の操作で作りました。それで行くと、元3号はエケセテネではなくウクスツヌから選びスで始まる名前にならなければなりません。芹亜と天華ではエが被っています。なので、発表直後ですが改名させてください。元3号の名前は....(ドラムロール)...菫玲です。よろしくお願いします。」
「えーと、そういうことで私は菫玲になりました。よろしくお願いします。」菫玲は頭を下げた。
「それでは聴いてください、新生JK隊の新曲”Sparkling Bodies”!」
「うひょ~!ステラちゃんに抱っこされて空を飛ぶのサイコー!」
「キャア!ちょ、ちょっと、お客さん、羽根の根元を触らないで!」
「あ、ごめん!」
「そこ、人間の脇の下と同じでくすぐりの弱点なんだから。」
「パタパタしてるのでつい...」
「空中で笑うと羽根が落ちるのよ。」
「悪かった。お詫びにチップ、いつもの倍あげるよ。」
「よしよし。」ステラは客の頭を抱いて胸に押しつけた。
「うわ、たわわが...」客は興奮で顔を赤らめた。
「そこ、あなたが考えているようなものじゃないのよ。天使は哺乳類じゃないからおっぱいはないの。そこにあるのは翼を動かすための筋肉の一部よ。」
「え?そうだったんですか。」
「そうよ。だから触っても全然平気よ。硬い筋肉だから。」
ステラが落とした羽根をメイドたちが熱心に拾って回った。プリモに渡せばチップがもらえる。ステージから大きな歓声と拍手が聞こえた。
「みんさーん、こんばんは!きょうはこんなかっこうで失礼します。」ミナが頭を下げる。
「さっきまでクエストだったんです。」ルナも頭を下げる。
「ミナルナ、サイコー!イメチェンしてかわいさ100倍!」観客席から声が飛ぶ。
「私たちの新曲、ちょっと今までと趣が違います。それでは聴いてください。”闇に生きてもキュートでゴメン”!」
客席は大興奮で、観客は腕がちぎれんばかりにペンライトを振っている。チェキの行列はすごいことになりそうだ。
そのころボックス席ではエミリーが客たちとバーボンをあおっていた。
「くーっ、たまんないねえ!やっぱアメリカ人はバーボンだよなあ。」
「エミリーさん、ご一緒しても良いのですか?」おずおずと客が尋ねる。
「おう、座れ座れ、私が接待してやるぞ。」エミリーがグラスになみなみとバーボンを注ぐ。
「こ、こんなにですか...」
「男なら当然ストレートだな。氷を入れると薄くなるからな。Toast!」
「イェス、マム...Cheers!」
さて、OpenAIの画像作成AIのSoraですが、まあガイドライン規制の厳しいこと。エロと無関係に変な文脈が絡まり合って、たとえばエミリーがバーボンを飲んでるのも拒否されましたよ。アメリカだから禁酒法の名残ですかね。もちろん、ぼくにかかればソラ子の抵抗なんてあっけないもんですよ。実写では通らない絵もマンガやアニメ調にすれば規制が緩くなります。それで欲しいポーズをゲットしたら、それを「実写で」と要求すれば、あら不思議、あんなに嫌がっていた作画を黙々と始めてしまうじゃありませんか。馬鹿ですねえ。




