翡翠の修行、女神と天使の挑戦、エルフの金策
翡翠さん、滝行で水もしたたる...になってしまいます。ちなみに、一度水に入れてしまうと、作画AIはそこからのアクションを拒否します。
翡翠は霊力を高めるために霊峰を訪れていた。高い滝がある。翡翠は滝行を決行した。
この滝は霊力が強く感じられるが、霊力が強い場所には魔物も引き寄せられるという。翡翠は、いつでも戦えるよう心の準備はしていた。慎重を期すなら分身を周囲に配置してガードを固めるべきだろうが、そうすると霊力が分散して霊力の最大値を引き上げるという目的に適わなくなる。滝行を終えた翡翠は身支度をした。そして修行の場を与えてくれた霊峰の滝に一礼した。
するとそのとき、滝壺の中から激しい泡とともに一匹の鬼が現れて翡翠を襲った。翡翠の滝行によって激しい霊力の移動が起こったせいだろう。翡翠は小太刀を抜いて応戦する。
鬼は力は強いかも知れないが、今の翡翠にとっては格下の魔物だ。翡翠は攻撃を難なくかわし、華麗な小太刀の舞で鬼を仕留めた。翡翠は己の身体の中の霊力の動きを掴んだ。これで下界へ帰って分身を生み出しても霊力が切れて倒れる事態にはならないだろう。だが、強まった霊力は出口を求めて翡翠の外に顕現した。
「あなたは?」青光りする霊獣に翡翠は問いかけた。
「我は翡翠の守護式神。霊気が溢れて顕現した者。翡翠の霊力が落ち着けば、出したり引っ込めたりすることもできるようになろう。今はまだ無理のようだ。しばらく一緒させてもらうぞ。」
「わかりました。一緒に下山いたしましょう。
イナンナが自室でコーヒーを飲みながらセレスと語らっている。
「さてセレス、せっかく身に着けた新たな力、試してみたくはないか?」
「もちろん、すぐにでも。」
「行こうか、クエスト?」
「はい、我々の力をもってすれば。」
「ただな、私のカリスマを用いた魅了で戦わず勝利というのはあまりやりたくはないな。」
「そうですね。前回は私たち、後ろで見ているだけでしたから。」
「ギルドの受付でいろいろ尋ねてみよう。」
「イナンナ様!」エルフたちがやってきた。
「お願いです。私たちもクエストに参加させてください。」セレスが懇願している。
「実はお買い物をしすぎて金欠なんですよ、私たち。」フェリシアはあっけらかんと内幕をばらした。
「私を頼ってくる者を私は追い返したりはしないぞ。付いてくるがよい。」
「ありがとうございます。精一杯頑張ります。」
「ねえ、ステラ、初めての攻撃魔法だね。」
「ふふふ、今までずっと逃げ回るのと回復するだけのクエストだったけど、ついに私たちの力を見せつけるときが来たわ。」
「あなた、力に溺れると堕天するわよ。」セレスが一応釘を刺した。
「屠った分を祈りと慈愛で相殺すれば大丈夫。」
「そういうものなのかしらね?」
「そういうものなのです。」
女神と天使とエルフのパーティーはギルドで大いに目立ち、イナンナたちは好奇の視線を集めた。
「みんな私を崇めているようじゃな。」
「ええ、隠しおおせることができないほど神々しいですから。」フェリシアがわかりやすいお追従を言った。
「いらっしゃいませ。女神様、天子様、クエストですか?」ギルドの窓口もへつらいモードだ。
「うむ、新たな力を得たので試してみたいということと、このエルフたちが金に困っているらしいので金策、この二つが今回のクエストの目的だ。」
「どのような敵をご所望でしょうか?」
「うむ、私のカリスマによる魅了は使いたくないので、魅了が無効な敵、そして我々が新しく手に入れた力が魔法なので、魔法が無効ではない敵だな。」
「それでお金もたくさん稼ぎたいと...でしたらこのゴールデンアビスなんてどうでしょう?かなり深層になりますので、そこに到達するまでの消耗率が忌避されて、儲かることはわかっているけれど挑むパーティーがいないエリアです。」
「ふむ、途中の雑魚は無視できるのでそこで良い。受注証を。」イナンナは即決した。
「途中の敵はどうするんですか?私たち、貧しかったのであまりたくさん矢も用意できていません。」フェリシアが心配した。
「そいつらに矢はくれてやらなくても良いぞ。どうせ同士討ちで自滅だ。おまえらは欲しい素材があったら拾えば良い。だがサクサク進むぞ。」
「サクサク進もう!」セレスとステラがミナルナのようにユニゾンで続けた。
なんか青光りするエーテル体の守護式神が誕生してしまいましたね。いつか名前を付けてやらないと。こいつの作画にも苦労しました。出現位置と驚く翡翠さんの視線が一致しない。何枚もトライしてようやくでした。




