表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/23

#4 使いこなさないといけないのですが

こんにちは、COCOAです。

不定期(毎日)となっていますが気にしないでください

私はイチャイチャを書きたいだけなので。

カイリの小屋から出るやいなやステータスを開いて貰ったスキルを確認してみる。

【一心同体:召喚出来るモンスターのステータスの反映及びスキルの使用が出来る。但し一心同体を使用している間に召喚モンスターが倒されるとこのスキルは切れる。召喚士が倒されるとその後6時間召喚モンスターのステータスが半減される。】

これ、書いてあることは単純だけど私の場合すっごく強いスキルだよね…?つまり私はシルと同じステータスになって、同じスキルを使える訳だから実質バハムート2体分の火力を出せる事になるもんね。まだシルのステータスを詳しく見てないからどれくらい強化されるかはよく分からないけど少なくともそこら辺の敵モンスターだったら一撃で倒せるような火力だから…これは凄いスキルを手に入れてしまったみたい。デメリットもあるけど、別に倒されなければ無いに等しいし。

「ねぇ、シル。シルのステータス見てみても良い?」

「良いよ〜!というかわざわざ聞かなくても大丈夫だよ」

「あ、そう?分かった…」

許可は貰ったし見てみよっと


【シル】バハムート Lv7

STR 860

VIT 625

AGI 440

DEX 335

INT 485

LUK 300

スキル

飛翔

ブレス

人化

威圧


な に こ れ ?

シルってこんな強かったの?そりゃそこら辺の敵モンスターなんて相手にならない訳か。私よりレベル低いのに圧倒的ステータス差…流石バハムート、ってところかな。スキルの方は大体は名前で分かるけど、威圧ってなんだろう?画面を操作して詳細を見てみる。


【威圧】敵に対して威圧をする。威圧を受けた敵はスタン状態になる。スタンの長さは敵とのレベル差やステータス差、距離に応じて変化する。


なるほど、つまりはデバフ技だ。スタンの長さにステータス差も反映されるようだし大抵の敵に対してはスタンが起きそうかな。そう考えるとスキルの中で人化以外は結構使えそうだね。

「シルは凄いね、私よりよっぽど強いよ」

「マスターより強くなかったらマスターを守れないでしょ?だから当たり前だよっ!」

「ふふ、でもこれからは私もシルと同じくらい強くなれるよ」

「え、どういうこと?」

あのカイリという老人から貰ったスキルの説明をする。

「えぇ〜!それじゃあマスターは私と同じくらい強くなったってこと?!」

「まあそうなるね」

「これじゃあ守る必要無くなっちゃうよ〜…」

「そんなことないよ、まだ私はシルの力を使いこなせないだろうし。なにより私はシルと一緒に戦いたいもん」

「マ、マスター!!」

満面の笑みを浮かべたシルが勢いよく私に抱きついてくる。取り敢えず嬉しいのは分かったけどずっとこうしてる訳にもいかないし落ち着かせる為に頭をゆっくり撫でる。すると急にシルがしおらしくなった。なんとか落ち着いてくれたみたい。

「それじゃあ次の街に向かおっか」

「何で〜?まだリザーブの中に行ったことない所沢山あるよ?」

「リザーブにあったお店と品揃えを見るに、ここまで強くなっちゃったから必要になるような物が無いと思うんだよね」

「その上リザーブ周辺だと結局ブラックボアとかみたいな初心者向けのモンスターしか居ないからレベル上げも非効率になるだろうし」

「そっか〜、まあ確かにそうだしマスターの言うことだから早速次の街に向かお〜!」

「とは言ったもののスキルの使用感に慣れたいから一心同体を発動したまま次の街に向かってシルのスキルを道中の敵モンスターで使っていこうと思うんだよね」

「ふむふむ、私もそれで良いと思う!」

「それじゃあゆっくり歩いて行こっか、疲れたら直ぐに言ってね」

「うん!」

少ししかお世話にならなかったけど、ありがとうリザーブ。これからも色んな初心者の為に頑張って欲しいな。






「そういえばシルって今の姿だと身長何cmくらいなの?」

「急だね!ん〜…っと、この状態だと157cmかな?」

「15cm差か…結構差があるなぁ〜…」

「ってことはマスターは142cmってこと?!可愛い〜!!」

「止めて、頭撫でないで…」

「良いじゃ〜ん!マスターだって私の頭撫でたんだから!」

「あれは…その、シルが可愛かったからつい…」

「そっかそっか〜!私が可愛かったかr…え?」

「…ん、どうしたの?」

「マ、マ……マスター…今、なんて言った…?」

「え、だからシルが可愛かったからついって」

「私は可愛くないよ〜!!マスターが可愛いのっ!」

「えぇ…そこなの?私は身長低いだけで可愛くは無いと思うんだけど…」

「可愛いよ!髪型も顔も喋り方も〜!」

「ふふ、ありがとうね」

「何でマスターは照れてくれないの〜!」

そう言って、恥ずかしさから手で顔を隠して俯くシル。

「私はシルの方が可愛いと思ってるからかな…」

またシルの頭を撫でる。今更だけど15cm差もあるとけっこう頭に届くのがギリギリになっちゃうな…

「も〜、分かったから!早く次の街に行こっ!」

恥ずかしさを振り払うように語気を強める姿を見て私は

「ふふっ、今向かってる途中でしょ。」

そう言って少し前を歩き始めたシルの手を後ろから握った。






そんな風にシルとは仲良く、敵に対しては残酷に対応しながら歩き続けようやく次の街が地平線の手前に見えてきた。

「ある程度想像はしてたけどやっぱりシルのスキルは強いね」

「まあ私だからね!」

ドヤ顔を見せてくるシル。可愛い。

「飛翔スキルを使ったら私にもシルみたいな翼が生えてくるのは予想外だったけどね…」

苦笑いしながら少し前の記憶を思い出す。

遡ること30分程前、次の街に向かう道中にて宣言通り一心同体を発動しシアのスキルを使用して敵モンスターを倒していた。手始めにブレスを使えば自分の口から驚いて思わず転びそうになるほどの炎を吐き、飛翔を使えばシアの元の姿の時にあった翼が小さくなって私の背中にいきなり生えた。スキル名の通りシアの翼が生えている間はどうやら空を飛べるらしく、翼の動かし方は感覚的には腕と殆ど同じだった為、飛び方のコツをシアに教えてもらうと大した時間もかからずに空を飛べるようになった。シア的には本人と同じ翼が私に生えて嬉しそうにしていた。

そして肝心の威圧なんだけど…なんというか、使った時には思わず言葉を失ってしまった…大量発生したのか中級者向けの敵モンスターである【ルナウルフ】が群れを成していて、これにはシルに助けを求めたのだが威圧を使えば大丈夫と教えてくれたので迷わず使ってみたところなんと此方に向かってきていたルナウルフがピタッと止まってしまったのだ。よーくルナウルフの姿を見ると足が震えており、トレードマークとも言える月の形をした模様のある尻尾は大きく項垂れていた。何かと思えばいきなり仰向けになってお腹を見せてきた為、威圧の強さには驚きを隠せなかった。まあ敵モンスターなので仰向けのルナウルフ達をブレスで焼き尽くした。

慈悲は無いよ。

人化は元々私が人なので効果は無かった、と思ったら何故かルナみたいな角が生えていた。しかも本人みたいな格好いい角ではなくちょびっとだけ生えた可愛らしい角が。

…いや何故?生えてきただけで効果ではなかったので唯の飾りだったんだけど。

そんなことがあって最初は吃驚したんだけど使ってくうちに慣れてきて今や片手間にコントロールすることが出来るようになってきた。やったね。

シルと話しながら記憶を振り返ってるといつの間にかもう次の街である【王都 ザリオス】の入口に到着していた。思ったより時間が進んでるらしく、西からの陽で空が橙色に染まっていた。

「城が構えてるのも相まって壮観だね〜」

「リザーブとはまた違った雰囲気を感じるね、マスター!」

「そうだね、今日はザリオスに入ったらお終いにしよっかな」

「え〜!もうマスター居なくなっちゃうの?!もうちょっと居てよ〜!」

握ったままの私の手を上下に振るシル。

「そう言わないでよシル。明日からもちゃんと来るから、ね?」

シルの顔を見ながら心からの言葉を伝える。

「うぅ…約束だよ!絶対に来てね!」

小指を出してくるシル。一瞬戸惑ったけど直ぐに意図を理解出来た。可愛いなぁ、もう。

「うん、約束」

入口を通り抜け、目と鼻の先に多く並ぶ建物を背景に、シルと約束(指切りげんまん)をして私はFoFからログアウトした。

「ふぅ〜…」

ログアウトして視界が真っ暗になってからヘッドギアを外し、一息つく。思ったより時間が過ぎていたようで今は午後の5時。数時間もゲームをしていた故に喉の渇きを感じ、ウォーターサーバーに水を取りに行く。

「にしても、シル。可愛かったなぁ〜…」

向かいながらさっきまでの感覚に浸る。活発さを感じるポニーで纏められた銀髪、此方も楽しくなる成程の笑顔。私が想像していたモンスターよりもずっと強くて、ずっと可愛いそんなシルに心を奪われていた。

「これはハマっちゃいそうだな〜」

そう言うとコップに注いだ水を飲む。自分でも明日プレイする事を楽しみにしている事が分かるからこそ生活習慣や学校での素行を頑張らないとな、と身を引き締める一方。

「当分の目標は高校で問題無く過ごしてFoFを楽しむ、かな」

独り言を呟きながら自室に戻る。晩御飯はなんだろう。






今日の晩御飯は天麩羅でした。

FoFからログアウトしてから数時間、すっかり夜は更けていた。夜ご飯とお風呂を済ませて今は自室の勉強机に備え付いている椅子に座ってゆっくり過ごしていた。特にすることも無くスマホでネットサーフィンをしているとふと思い出したことがある。そう、不思議な卵の事。あの卵は端的に言えばがちゃのようなシステムで産まれてくるモンスターが変わってくる。なのでそのモンスターの内訳を調べようと思ったのだけど、公式のホームページにはそれらしい情報は無かった。代わりと言ってはあれだけど有志の人がある程度のデータを出してくれているようなのでそのサイトを開いてみる。ふむふむ…どうやら有志のサイトのデータにはバハムートは居ないみたい。ウルフ系だったり鳥系といった動物のモンスターをはじめとして、中にはゴーレムだったりスライムのような無機物のモンスターも見つかった。だけどバハムートと書かれたデータが1つも無い、ってことは少なくともかなり確率が低いことは分かる。

やっぱりそうだよね、シルみたいにバハムートを召喚する人がそんなポンポン居たらいよいよ世紀末みたいになるもんね。じゃあ私がシルと出逢えたのは運が良かったんだね。…なんでだろう、いつ始めたとしても何処で始めたとしても何故か最初に召喚モンスターとしてテイムするのはシルな気がする。こういうのを運命って言うのかな…なんて、ちょっとロマンチックすぎるよね。

調べたい事も調べ終わって時計の短針は11時を少し過ぎたくらいになっていた。いつの間に。明日からは1日学校あるし、今日からはしっかりと寝ないとね。という訳でおやすみなさい。






今日は何だか良い夢見れそう…

誤字脱字、文の違和感等ありましたら遠慮なくお教え頂けると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ