#15 露天風呂を楽しむのですが
こんにちは、COCOAです。
昨日の間に投稿出来なかったのが少し悔しいですね…
書いてて私も旅館に行きたくなりました。
「マスター、流し合いっこしよ!」
「良いよ、じゃあ私が先に流してあげる」
「良いの?」
「最終的にはどっちも流すんだしこれくらい気にしないよ」
「そっか、それじゃあお願い!」
「お願いされました〜」
シャワー機を取ってお湯を出し始める。
「これくらいの温度だけど大丈夫そう?」
「うん、大丈夫!」
良さげなのでシルの髪の毛にお湯を当ててから、シャンプーを手に取って髪を洗ってく。
「痒いところはある?」
「真ん中よりちょっと右側あたりが痒いかも」
「ん〜…ここらへん?」
「あぁ…そこそこ〜」
気持ちよさそうな声が聞こえてきたのでどうやら合ってるみたい。痒みを無くした流れでそのままヘアマッサージもしていく。前部から頭頂部を通ってうなじの方までほぐしていく。
「気持ちいいかな…?」
「大丈夫、すっごく気持ちいいから〜…」
「そう?じゃあそのまま続けていくね」
「はぁい…」
シャンプーで洗い終わったので、お湯で流す。泡が入ると怖いので念の為に目を瞑っておいて貰いながら泡を取る。
「それじゃあ、次はトリートメントね」
「うん〜」
似た要領でトリートメントもしていく。違うところはさっきより優しく馴染ませることと、毛先だけに馴染ませることかな?そうこうしているとトリートメントも終わり、髪を濯ぐ。
あとはボディソープなんだけど…
「体は自分で洗ってよ…?」
「マスターが洗ってくれないの?」
「いやいや、流石に…」
「…マスターに洗って欲しいな〜」
チラチラと私の方を見ながらそんなことを言ってくる。嘘でしょ…ま、まあ背中の方なら全然大丈夫だし。そう思うことにして私はボディソープを手のひらで伸ばすとシルの背中を優しく洗い始めた。
「やった〜」
「…こっち側だけだからね?」
「…マスターだったら、洗っても良いよ?」
「こ、こら!そんな事言わないの!」
「えへへ」
誤魔化すように笑うシルを見て私は冷や汗を垂らす。流石にそんなことは言わないだろうと高を括ってたけど、まさか言ってくるとは思いもしなかった。女の子が簡単にそんなことを言っちゃいけないと思うんだけど…
私は今シルの背中に触れている自分の手のひらに意識が傾く。シルがあんなこと言うから私も意識して緊張してきちゃったじゃん。
「もっと強く洗っても大丈夫だよ?」
「そうしたいところなんだけど、緊張で上手く洗えないから…」
「え〜…ま、今日はいっか」
「助かった…」
「そんな怖いものじゃないでしょ〜!」
「それはそうなんだけどね…ほら、背中の方は洗い終わったからあとは自分でやってね」
「は〜い」
シルが自分の身体を洗い始めた傍ら私はお湯を出して手の泡を落とす。シルが終わるまではやることが無いのでどうしようかな。
「これ終わったら私の番だからね〜?」
「ふふ、分かってるよ。そんなに焦らなくていいからゆっくり洗って?」
「早くマスターの背中触りたーい!」
「あ、そこなの?」
「直で触る機会なんて滅多に無いからね〜」
「それはそうだけど…変なことしないでよ?」
「あはは、そんな事しないよ〜」
何されるか分かったものじゃない。隙を作らないようにしないと…
そんな会話をしているうちにシルはどうやら流すところまで終わったみたい。ということで今度は立場を逆にして、私が椅子に座ってじっとする。
「それじゃあお湯流すね〜」
「うん」
目を瞑って待っているとやがてお湯が髪に当たる。こうして他の人に洗ってもらうことなんていつぶりだろう。記憶を辿ってもどれも自分で洗っているものばかりが思い出す。そう考えると私、親以外には初めて身体を洗われるかもしれない。というかそもそもあまり人とスキンシップするような性格じゃないからあんまり触れ合うこと自体が無いか。
「マスターは痒いところ無い?」
「うん、大丈夫〜」
シルがシャンプーで私の髪を洗い始めた。
「マスターの髪も綺麗じゃん」
「そうかな、まあそれなりには気を使ってるからね。そう言われると嬉しいな」
「そっかそっか〜…そろそろ流すね〜」
「うん、お願い」
こうやって褒められると嬉しいものだね。やっぱり頑張った所が評価されるのは嬉しい。可愛いだけはちょっと慣れないけど…
そのままトリートメントも馴染ませて洗い流すことで終わりとなって、いよいよボディソープとなった。
「じゃあ先ずは背中からね」
「先ずもなにも背中だけだよ…?」
「まあまあ」
なあなあにされたままシルが私の背中を洗い始めてしまった。何とか前は守らないと、何が起こるか分からない…
「マスターの肌は何処でもすべすべなの?」
「え?それは分かんないけど…」
「背中もこんなにすべすべなのズルくない?」
「そんなこと言われても分かんないよぉ…」
「…ちっちゃい背中」
「…?」
「なんか力入れたら折れそう…」
「…ほんとに有り得そうだから止めてね」
「まあ私の力なら余裕で出来ちゃうだろうけど…」
「そう考えると途端に怖く感じてくるね」
「マスターにそんなことするわけないから安心して力を抜いてね〜」
「は〜い」
なんやかんや言って背中を洗ってくれるシルの手が気持ちいい。これなら安心して背中を預けられそう。別の意味も当然ね。
なんてぽや〜っとしているといきなりシルの手が私のお腹に来た。
「ちょ、シル?!」
「あぁごめんマスター。手が滑ったの〜」
「…ほんとに?」
「ほんとほんと」
「じゃあ早くお腹から手を退けてくれないかな…?」
「せっかく滑ったんだし堪能しようと思って」
「せっかくって今言ったね?」
「まあまあ…そう焦らないで」
「もう…はい、終わりです」
そう言って私はシルの手を掴んでお腹から遠ざける。
「あ〜!お腹が〜!」
「お腹が〜、じゃないの」
「んむ〜…」
納得してくれないみたい。いや何で?私のお腹なんだけどな…仕方ない。
「ほら、これで我慢して」
私は掴んだままのシルの手を引っ張って太ももに持ってくる。
「太ももだ!」
「あとちょっとだけ触っていいからそれで終わりね」
「う〜…仕方ないか」
何が仕方ないかは分からないけど私の太ももをふにふにして数分すると満足したのか離してくれた。
「よし、もう良いよマスター」
「やっと終わった…じゃあ私は前側洗ってるからシルは先にお風呂入ってていいよ」
「露天風呂は一緒に入りたいから中の方に居るね」
「うん、それでいいよ」
そうしてシルがお風呂に入りにいく。私はなるべく早く合流する為にも丁寧に、けど出来る限り早く体を洗い終える。
「お待たせ〜」
「あ、マスター!」
「私もちょっと温まったら一緒に露天の方に行く?」
「行く〜!」
「ふふ、じゃあそうしよっか」
シルの横にまでお風呂の中を歩いて行く。あ、掛け湯はちゃんとしたよ。シルの隣に座って肩を預ける。
「お風呂気持ちいいね〜…」
「そうだね」
「この後は何するのマスター?」
「今日はもうゆっくりしたら終わろうかな」
「ここから何かしようにもやる気が起きないもんね〜」
「うん、もう休みた〜い」
「あはは」
時間があるとお風呂の中でだら〜んとしちゃうよねぇ…まさかゲームでお風呂に入ることになるとは思ってもみなかったけど、こういうのもたまには良いかな。なんとなく任務受けなきゃな〜、っていう気持ちはあるんだけどこんなペースだとマンネリになっちゃいそうだし。
「んなぁ…そろそろ露天風呂の方行く?」
「行く〜!」
「んに…力入んないから連れてって欲しい」
「もう…しょうがないなぁ、マスターは」
やれやれといった感じの雰囲気を出すもののしっかりと私を抱えあげて移動してくれる。
「ありがと、シル」
露天風呂の方へ続く扉を開けると外の風が入り込む。少し肌寒く感じるけどこれも露天風呂の醍醐味だよね。そのまま抱えられながら広めのお風呂に入る。
「ん〜!風が気持ちいいね」
「そうだねぇ…」
入って早々にまただらんとする。
「星も見えるし、来てよかったね」
「また時間出来たら来よっか」
「そうしよ〜」
「それでシルはいつまで私を抱えてくれるの?」
「離して欲しいの?」
「…そういう訳じゃないけどさ」
「じゃあ離さな〜い!」
「そう…」
今日はずっとシルのペースな気がする。私としては私自身がペースを握ってたいんだけどなぁ…マスターなんだし。従者に振り回される主人って格好悪くない?
「あっちにサウナもあるよマスター!」
「あ、ほんとだ」
「サウナも入る?」
「サウナはあんまり得意じゃないから良いかな〜…」
「そっか〜」
「もし入りたいなら気にせず入っても良いよ?」
「ん〜ん、マスターと一緒に居たいから良い」
「ふふ、そっか」
愛されてる感じがして凄く嬉しい。顔が勝手に緩んできちゃうよ…
そんなことを言ってくれるシルの頭を撫でる、けど抱えられたままだと変な感じがするね。でもこれが私達なんだし、このままでも良いよね。
そうして長い時間露天風呂を楽しんだ私達はお風呂から上がって部屋で休んでいた。
「はいマスター、お水」
「ありがと」
シルが渡してくれたお水を飲む。結構長い時間お風呂に入ってたし大分汗もかいただろうからしっかりと水分を摂っておく。せっかく楽しんでたのに脱水症状になって心配させるなんてことしたくはないからね。
「ん、シルも飲んでね」
「うん」
残り半分となったペットボトルを渡すとシルも飲み始めた。今更間接キスを気にするような関係じゃないけど、気にしないと言ったら嘘になる。
「もう、マスター…そんなに見られたら飲みずらいんだけど…」
「あ、ごめんごめん」
裸の付き合いしたんだからこれぐらいで一々気にしてちゃやっぱりダメだよね。よし、気を取り直して…
「そろそろ夜ご飯食べる?」
「食べた〜い!何があるのかな?」
「ここにお品書きがあるよ」
「見せて〜」
部屋の中央にある机にお品書きが置いてあったのでそれを見せる。私も見たいので隣に座って2人でお品書きを覗く。
「色々あるんだね」
「和食多めだけどそれにしても沢山あるね」
定食を初めとして鍋や麺類もある。精進料理みたいなものまで取り揃えられてる。せっかく来たんだし旅館っぽいの食べたいよね〜。
「マスター、私これ食べたい!」
そう言って指差した品は天麩羅定食。海老や野菜の天麩羅と白米、味噌汁、ちょっとした漬物まである。
「良いね天麩羅。私もそれにしようかな」
「じゃあ天麩羅定食2つ!」
夜ご飯を頼む方法はタブレットで打ち込む形式みたい。こういう所は現代っぽいよね。現実の旅館もこんな感じなのかな?あんまり旅館に行かないから分からないけど…ここら辺は効率とかの面でもデジタル化してそう…
頼んだ夜ご飯が来るまで私はシルと全力でUNOして待っているのだった。
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