第3話 ゴブリンの襲撃
奴らの正体はゴブリンだった。
しかし俺は思い出した。
ゴブリンはよくザコキャラとして登場すると。
「うぉぉぉぉ!」
俺は側にいたゴブリンに全力のパンチをお見舞いした。
「ゴォッ!」
ゴブリンは壁に叩きつけられた。
しかし奴は生きている。
「死ねぇぇぇ!」
俺は思いっきり跳び蹴りをかました。
するとゴブリンは絶命した。
「あれ?もしかして俺強い?」
そんな呑気なことを思っていたらゴブリンが近くにいた小学生くらいの男の子に襲いかかろうとしていた。
助けようと思った矢先、
「来るなぁぁぁ!」
その子はゴブリンを蹴った。
するとゴブリンは一撃で死んだ。
驚いた俺が辺りを見回すと、女子高生がカバンで殴打してゴブリンを倒してた。
太った男性がゴブリンに体当たりをしてあっさり死んでた。
がたいの良い男性なんかはゴブリンを3体まとめて殺してた。
すると、ゴブリン達のボスらしきデカいゴブリンが現れた。
が、側にいた老人に杖で殴られただけで倒された。
どうやら一撃で倒せなかった俺は弱いみたいだ。
そんな事を思ってた時、警察官から奪ったと思われる拳銃を撃ってきた。
俺は咄嗟に弾丸をかわしたのだ。
自分でもびっくりした。
動体視力がいいが、銃弾をかわせるほどのものではない。
しかも脚力がめちゃくちゃ強くなっている。
俺はゴブリンが持っていたナイフを持って、襲いかかった。
数発の銃弾をかわしながら詰め寄るが、一発だけ当たってしまった。
しかしこめかみをかすった程度。
スピードを落とさずに突っ込む。
「いてぇんだよ。死ねや!」
俺はナイフを突き刺した。
ギリ生きてるようだったからもう一度刺した。
ゴブリンは完全に死んだ。
どうやらゴブリン達は全滅したようだ。
とある男が声をかけてきた。
「すみません。私はモンスター達と戦おうと思いまして。仲間になってくれませんか?」
俺は戸惑った。
勇者としてモンスター討伐する人達がいるが、まさか俺がメンバーになるなんて。
俺は承諾しようとした。
その時、こっちに何かが飛んでくるのが分かった。
図鑑で見た翼竜のようなモンスターが突っ込んできたのだ。
「モンスターが突っ込んでくる。離れて!」
俺は咄嗟に叫んでバックステップを踏み込んだ。
「へ?」
男は反応が遅れたようだった。
次の刹那、
「ぐぁぁぁぁ!」
モンスターが男の胸を貫き、咥えて飛び去っていった。
俺は人の死を見て思わず吐きそうになった。
必死に抑えながら避難所で一夜を過ごした。
次の日、電話で会社から当分休みだ言われた。
給料に関してはある程度保証するから問題ないらしい。
しばらくは避難所生活になりそうだ。
すると1人の女性が声をかけた
またこの展開か。
そんなことを思っていると、意外なことを言われた。
「あなた、別世界から来ましたね。」
俺は驚いた。
なぜ別世界の住人と分かるのか。
「なぜ分かったんですか?」
女性は続ける。
「私は異世界から来てるので魔術が使えるんです。別世界か異世界から来た人なら何かあるかと思いまして。」
「え?」
俺はまた驚いた。
異世界から転生してきた人がいるなんて思いもしなかった。
女性は驚きの内容を話した。
「モンスターを殲滅して、世界を救いたいんです。協力してくれますか?」
「はい!」
俺は迷わず答えた。
「名前を言ってませんでしたね。私はユナです。」
「俺は久野和正。よろしくお願いします。」
こうして俺達は旅にでた。
「久野ちゃん、あなたにはこの聖剣が使えるはずです。闇を切り開く「シャイニングブレード」を。」
西洋刀みたいな剣をもらった。
「あ、ちゃん付けで呼ぶんだ。」
「ごめんなさい。ダメですか?」
「いや、問題ない。それにタメ口でいこうよ。」
「そうですね。いや、そうだね。」
ちなみにこの世界では一時的に銃刀法が緩くなって、大体の武器の所持が認められてる。
(たった1日で変わりすぎだろというツッコミが聞こえてきそうですがそこは平行世界という設定もあるので生暖かく見過ごしてください。by作者)
そして俺達は出発した。
しばらく歩いていると、
「バンッ!」
銃声が聞こえた。
弾丸が俺の頬をかすった。
「おい貴様ら。金を置いていけ。」
4話に続く
読んでいただきありがとうございます。
3話は、1話や2話と比べて長めになりました。
4話以降はこれくらいの長さで書いていきたいと思っています。