エスカレータ 歩かずに立つ
「うちの子がエスカレータに上手く乗れなくて」
昔にどこかの掲示板で読んだ書き込みでした。お住まいの地にはショッピングモールにしかそれがなかったそうでして。
そういや、私は小さい頃から乗り慣れている。一度、降りる時に足を上げないとどうなるか試してみたことがあるけど、横に居た祖母に引っ張り上げられた。
「慣れたらコサックダンスも出来ますよ」
「じゃあ、今度やってみせろよ!」
是非とも見てみたいものである。
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小学生の頃、校区内に建った新しいスーパーには昇りだけエスカレータがあった。それを逆に降りて行く危ない遊びもした。今だとエスカレータを歩くことも出来ませんが。
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父からは「空港では到着便が遅れると乗り継ぎが出来なくて困る乗客がいるので右側に立つ」と教わった。
確かにそうだ。航空機、新幹線、特急など指定便が決められているものに乗り遅れるとデメリットがある。それが寝坊や遅刻という自己責任じゃなくても公共交通機関の遅れ等により、どれだけ早めに出発しても乗り遅れの危機に直面し急ぐ旅客が居るのだ。
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役者をしていた頃は先生から「往路にバスを使うな」でした。
なので遠方なら前日入りしていた。近場なら早めに着いてウォーミングアップしていた。
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私は左側を空けているのではない。あくまでも右側に立つのだ。
なので、左側が歩いていようが詰まっていようが関知しない。私はどちら側の味方もしない「中立」の立場を取る。
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左側を詰めて2列で立てば速い、それは嘘だ。
地下鉄から新交通システムに乗り換える某駅では両側とも歩くのだ。速いこと速いこと。私はエレベータを使いますが、そんなに遅れることもない。
なお、新交通システムでは次の駅で降りて行くのが大多数なのでどこへお勤めなのかがわかる。
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歩くように設計されていない、それも嘘だ。
今までの現状を知っている設計者がそれを想定せずに設計する筈がない。もしあるなら直ちに運行を停止して作り直さないと。
それとも新しく浸透させようとしているルールに合わせますか? 遊園地のアトラクションのように乗り口に体重制限を表示しておけばいいんですよ。そのエスカレータは今までの基準に対応していないと思われ、衝撃を与えるのが怖くなり歩く人が居なくなると思いますよ。
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条例で両側へ立たせるようにしても私には関係ない。
その地では左側に立つ。右側には関知しない。そう、非喫煙者が路上禁煙条例に影響されないのと同じなのだ。
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エスカレータの終端で降りられずにおられた樋口一葉さまを1名救出致しました。お心当たりのある方は最寄りの警察署まで。
立ち止まる派 vs 歩く派はお好きなように。
私は従来通りの側に立つだけです。