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市長のお願いとマイホーム

スカイツリー登ったけど高すぎて吐きました

ドラゴンによる甚大な被害を受けてから数時間が経過した。現在は消火活動や負傷者の救護を行っている。

冒険者ギルドの被害はアルを庇ったリットだけだ。それより街の衛兵たちの方が被害が大きい。戦闘に参加した衛兵の半数以上が重軽傷を負っている。

そんな中、あちらこちらへ駆け回って回復をしている母さんと俺は衛兵から感謝された。いや、母さんは治療をした衛兵がハートの目になっているから感謝と言うより惚れてるが正しいのか?

そこはギルが居るから問題ないだろう。


しばらく復旧作業をしていると1人の衛兵が走ってきた。


「市長からの伝令だ。」


そう言ってギルに手紙を渡す。手紙の受け取りを確認したら直ぐに宮殿の方向へ走っていった。

なんで主人公の俺に渡さないんだ……あ、ギルはドラゴン退治の英雄だからか。

手紙の内容は余裕すると「良くやった!褒美をやるから宮殿まで来い」との事だ。

俺たち3人は手当をそこそこに宮殿へ向かった。


〇 ● 〇 ● 〇


「待っていたよ。この街を救ってくれた英雄達よ」


身長はこの世界の平均的な大きさだが、圧倒的に筋肉量が多いい。以前のギルでは全く太刀打ち出来なかったであろう佇まいだ。


「…………」

ギルは黙って見ていた。

「市長殿、今回は何用でお呼びしたのでしょうか」

黙ったギルの代わりに俺が聞く。


「今回呼び出したのは頼みたいことがあるからだ。先の戦いで得た戦利品を譲って欲しい」


驚いた。市長どころか元のゲームはドラゴンの素材など誰も興味を持たなかった所か、倒してもその辺に捨ててあるレベルだったのだ。

市長の問いかけを聞き、ギルが俺に目配せをした。どうやら俺が決めていいとの事だ。


「市長殿、ギルの代わりに息子の私からお答えさせて頂きます。結論から言いまして、譲ることは出来ません。ギルの今後の装備強化の面でも必要になりますから」


市長の要求を断った瞬間、周りに待機していた衛兵5名が剣を抜いた。

ギルが剣を抜き、ルーナが弓を構え、俺は魔法の準備をしたその時……。


「よせ!英雄に刃を向けるな!」

「「「はっ!」」」

「すまぬ、英雄ギルよ、先の戦いで気がたっているものが多いいのだ。どうか怒りを沈めて欲しい」


そう言って頭を下げる。

ゲームの時の市長は目の前にいる人と違い、ダルそうな感じを常に出しており、謝るという事を知らない傲慢な男だったが、この男ならドラゴンの素材を譲って貸しを作るのも悪くない。

だが私たちに敵意を向けたのとは別の問題だ。


「……市長殿、ドラゴンの素材は何に使うおつもりで?」

「復興資金の足しにしたかったのだ。今回の戦いで命を落としたもの達の身内への支援のためと、南門の修繕費に使いたい。」


ドラゴンの腕1つの値段なんかたかが知れている。そんな事ならば俺が使う方がよっぽど有効活用が出来るであろう。


「事情はわかりました。今回の戦いで得た素材はドラゴンの腕1つです。この素材は私たちで5000ゴールドで買わせていただきます」


つまり、5000ゴールドの無料提供なのである。また、ドラゴンの腕は、良くても400ゴールド相当だ。実に10倍以上の値段で買うと言っているのだ。


「ほ、本当か! 助かる」

「その代わりに、古くてもいいので1軒家を譲って欲しいです。」

「わかった。正門の辺りに空いている家がある。手配しよう」

「ありがとうございます!」


あわててルーナが耳に口を近づけてきた。

「マロちゃん……お母さんそんなにお金持ってないわよぉ。」

「大丈夫!へそくり持ってるから」

俺は母さんに小声でそう答えた。


生まれた時にコマンド確認で1万ゴールドを出してしまったのを未だに持っている。捨てるにしてももったいなかったからね。

なになに?コマンドでイージーゲームすればいいって?もちろん考えたよ!ゲームだと思ってたからコマンド制限MOD入れちゃったんだよ!おかげでコマンド使用時ランダムで職業レベルが1つ初期化されるんだよ!

回復魔法とかが初期化されたら5年分の時間が無駄になるからね。また最初から小指ブレイクは勘弁してくれ……。

それと副業のかっこいい剣作りが軌道に乗ってるからお金の心配はほとんど無い。安泰ってやっだ!

宿暮らしから、家暮らし……宝物庫があるからあまり関係は無いけどね。何なら宝物庫の方が快適である。まぁ、家があると色々とイベントが起きやすいからね。


ドラゴンの襲撃、母さんの範囲回復魔法、市長からの呼び出し、家の確保。今日は濃かった。引越し作業も程々に、家族3人で宝物庫の寝室で休憩をとる。



念願のマイホームの獲得。さて、次はどのような展開になるのやら。


ご視聴いただきありがとうございます。


引き続きスカスペをよろしくお願いいたします。

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