冒険者ギルド
社畜です
結論から言って無事何事もなくカルバルの街に着いた。
10日ほどと聞いていたが、その半分の5日で着いた。宝物庫で休んでいる間は時間が止まっているため、予定より早く着くのは必然だった。
子供連れとは言え、成人男性よりスタミナ値が高い俺は休むことなく進んだ。
……しかし、先程から街の人々の視線が痛い。
「ねぇ。俺たちって何かやった?」
「多分これだろ」
ギルは背負っているレッドフェザーを指さす。
あぁなるほど。派手な武器は目を引くのか。
レッドフェザーは付与をしているため、更に赤色に光っていて神々しい。
ルーナのメイス【ホワイトロード】も光ってはいないが、エフェクトが歩く度に出ていて目を引いている。
エフェクトは切る事も出来るが、ルーナは気に入っているらしく切る気は無いようだ。
なんか俺だけ普通だな。
普通が1番さ! ......宝物庫に行ったらなにか自分に作ろう。
〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇
俺たちは適当に宿を取ってギルドへ向かう。この世界には盗賊ギルド、魔術ギルド、冒険者ギルド等様々なギルドがある。
冒険者ギルドは最もポピュラーで、雑用や討伐、護衛等を請負う事が出来る。
また、他の国と戦争する時に召集され功績をあげたら国の兵士になれる。
身分証明書を発行できる為、様々な権利を得られる。身分証明書は高額な金銭を払えば発行できるが、冒険者として発行した場合は戦争参加の義務は生じるが格安に手に入れることが出来る。
見慣れた扉がそこにはあった。懐かしい、転生前に見た扉と同じだ。
気持ちを落ち着かせて扉を開く。
薄暗く、人相の悪い大人が沢山棒立ちで待機していた。暇人なのかな?
「ッチ」
いま舌打ち聞こえたけどだれ?
どうやら子供連れが珍しく視線が集まっていた。
俺達どこいっても見られっぱなしだなぁ。
カウンターまで行く。
「要は何だ」
「ギルドカードを作りたいです」
ギルド員は俺の事を見て言った。
「12歳以上じゃないと無理だ」
「俺たちの推薦だ」
そう言ってギルとルーナはギルドカードを出す。
「……わかった。付いてこい」
地下に案内された。訓練場の様だ。
「お前の実力を確認する、好きな武器を取れる」
乱雑に置いてある武器を適当に選ぶ。
「これでいいか」
俺は刃こぼれしている鉄のショートソードを拾い上げる。
「何時でもかかってこい」
「よろしくお願いします!」
そう言って、自分に身体強化を付与する。
3回ほど軽く飛んで、踏み込み一気に距離を縮める。
貰った。
カキン
俺の攻撃は盾に防がれた。
こいつ、中々強いな。
「坊主中々やるな、そろそろい…っ!?」
何か言いかけてたがどうでもいい。それより凄く楽しい!!
俺は盾に様々な角度から攻撃を繰り返し、相手の体制を崩す。
がら空きになった胴体に下側から剣で切り上げる。血が吹きでるが浅い。追撃をして仕留めないと……。
「マロ! もういい」
ギルが俺達の間に入る。
ここで正気に戻る。
「……ぁ、すみません。つい……」
俺は息が上がって警戒しているギルド員に謝る。
「あらあら、手当しますね? ヒール」
ルーナは近づいてきて回復魔法を行使する。
「か、回復魔法か、……助かった」
「いえいえ、ふふっ」
おい、今頬染めたよな? 見てたぞ。俺の母さんだぞ? ……俺の母さんだからな?!
「合格だ。正直その歳でここまで戦えるのは化け物だ、末恐ろしい」
「父さんはもっと強いよ」
「……父さん?」
そう言ったらギルの方を目を開いて見た。
その驚きは強さに?!それともルーナの旦那に対する怒りか!?
ワンチャンあると思った?ねぇよ!!
無事にギルドカードを作成した後、俺の要望で中央広場に来ている。
噴水を囲むように大きな円状に店舗が並んでいる。主に食料を売っている。
種類は少ないが武器を売っているところもある。
武器や高価なものは基本的に露天では買えない。盗難防止の為だ。
入手するには直営店に行くか、鍛冶師と直接取引を行う。
俺は露店を両親と見ながら足を止めた。
「おじさん、ここにあるもの全部下さい」
「冷やかしなら、帰ってくれ。シッシッ」
そりゃ5歳のガキに店にあるもの全部寄越せって言われたらキレるわな。
「これでどう?」
俺は500ゴールド程出す。
「……足りねえな。800ゴールドだ」
「それは高すぎる。足元見すぎだ、600ゴールドでどうだ?」
「こっちも商売だから700ゴールドだ。これ以上は譲らないぞ」
「そうか、じゃあそれでいいよ」
「毎度あり〜」
ホクホクな笑みを浮かべている店主。最初と態度変わりすぎだろ!
ワイン、蜂蜜酒、エール等、並んでいる酒類を全て買い取る。かなり高かったが仕方ない。
この体で酒は飲めない(モラル的に)が、使い道は山ほどある。主に交渉時に活躍する。
それから、水や食料を買い漁る。俺一人なら数年は買い物をしなくていい量だ。まぁ、避難食的なやつだ。
人目につかない所までギルに運んでもらってから宝物庫に収納していく。ここに入れておけば腐敗しないから便利だ。
「父さん、手伝ってくれてありがとう」
「おう」
「ねぇ2人とも、そろそろ宿に戻りましょ? 」
「そうだね!」
「あぁ。」
日本語が難しい。




