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2話 目覚め

久々だな、昔の夢を見ている。夢の中で夢と自覚出来る事をなんて言うんだっけ。まっいっか、とりあえず昔の記憶をもとに作られた夢の中を散策しよう。そうして少し歩いていると

「こんな場所あったっけ?あ、夢の中だから多少変わっている事もあるか」

小6まで暮らしていた家付近に無かった森が出現していた。その森の中に僕は見えない力によって引っ張り込まれた。そして森に入ってすぐ景色が森から家の中に変わった。夢の中だからそんなこともあり得るだろう。

「この家って」

知っている家だった。大切な人の家、ここは一階だから二階の部屋にあの人が居るのではと、僕は階段を駆け上がり部屋の扉を開けた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

目が覚めた。何かを見た気がするけど思い出せない。あの人に会いたかったな。

ガチャッ

「 和弥(・・)!大丈夫だよ!私ならここにいるよ!」

何者かがいきなり僕の部屋の扉を開け入ってきて僕の頭を包み込むようにハグをしてきた。僕は微かに柔らかい感触を感じ取り、何者を引き剥がした。

「うわぁぁだ、誰ぇ」

間抜けな声と共に。出しといてあれだが恥ずかしい。顔を上げると不安そうな顔をしたシルシが立っていた。

「え、なんで君は家の中にいるんだ?」

昨日箱に詰めて家の外に出したはず、まさか鍵の閉め忘れか?

「和弥くん大丈夫?変な夢でも見た?」

シルシは心配していた。

「あぁ、大丈夫だよ。変な夢より今起きている変な事の方が大変だ。もう一度聞く、何故君は僕の家の中にいるんだ?」

心配しているシルシに大丈夫だと言い安心させて再度聞いた。

「あ、あぁ私はね!宇宙人だから!超能力で入って来たんだよ!鍵の閉め忘れって訳じゃ無いから安心してね」

ほぅ宇宙人か、、、え?宇宙人?は?この子、宇宙人なの?まじかよ。

「どうして宇宙人が僕の家で住みたいんだよ」

シンプルに聞いてみた。

「もう離れたくないから。もう君を不安にさせない為に一緒に暮らしたいんだよ」

さっきまでのハイテンションではなく冷静に真っ直ぐと真剣な眼差しで僕の目を見ながらシルシは話した。シルシの言っている意味は全く分からない。けど、何故か信頼してしまう。なんだろか、この眼差しは安心する。

「わかったよ。じゃあ一緒に暮らそうか。」

「本当!やっったぁぁ!」


だから僕は宇宙人シルシと一緒に暮らす事を決意した。

このことが原因で宇宙人が侵略して来ようが僕には関係ない。だって空っぽのこの世界なんてどうでもいいのだから。


シルシはさっきまでの冷静が無くなりハイテンションで飛び回っている。なんだろ、可愛いと思ってしまった。

「あ!朝ごはんもう少しでできるから作ってくるね!和弥くんは学校の用意してリビングきてね!」

え、朝ご飯用意してるの?まじかよ。シルシやるなぁ。よしならとっとと着替えよ。

あ、宇宙人シルシと一緒に暮らすこと母さんに言うべきかなぁ。いや、言うべきじゃ無いな。

「よし!準備できた。さぁて朝ご飯食べよう」

朝ご飯なんて小6以来だなぁ母さん作ってくれなかったし。そんなことを考えながらリビングに向かうと朝ご飯を机に並べるシルシの後ろ姿が目に入った。だぼだぼのパーカーの上にエプロンを付けた姿だ。そんな姿に大切な人を重ねてしまった。夢の影響かなぁ。視界がぼやけた。

「和弥(・・)?本当に大丈夫?休む?心配事は話そう、ね?」

また頭を包み込むようにハグをして来た。ん?僕は何か心配させるようなことをしたのか?

とりあえずぼやけた視界をなんとかしようと目を擦った。あ、僕泣いてる。シルシが心配したのはこれか

「ごめん、シルシ、大丈夫だよ。大切な人と君を重ねてしまったんだ。」

「そ、そう。何かあったらすぐ言ってね!」

「あ!和弥くん!ごはん!ごはん食べよ!」

「そうだね。食べよ。味は大丈夫なんだよね?」

シルシに流されながら椅子に座る。おぉ美味しそう。味はどうだろうか?

「ど、どう?美味しい?」

正面に座っているシルシが前のめりで聞いてくる

「う、うまい!箸が止まらない!久々だこんなうまいご飯」

本当に箸が止まらない。永遠に食べれる。

「よかったぁ!たくさん食べてね」

すごい笑顔で見つめてくる。いやシルシも食べろよ

「シルシ食べないのか?」

「残ったもの食べるからだいじょうぶだよ!」

「うまいから残さないぞ。全部食べるから一緒に食べよう」

「ふんふん!うっれしいなぁ。少しだけ食べるね」

終始シルシは笑顔で朝ご飯タイムは終わった。


「忘れ物はない?何かあったらすぐ私を呼んでね!すぐに駆けつけるから!頑張っていってらっしゃい!」

「分かったよ。行ってきます」

そうして僕は家の扉を閉めた。さあ高校生活のスタートだ。家にシルシが居ると安心して出発出来る。感謝だな。

次回ようやく入学式編です。


確認は致しましたが誤字脱字があるかもしれません。

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