47話
いつの間にか、その場には3方向から伸びる視線がぶつかり合っていた。
1つは俺、黒金のタッグ。2つ目は橙色の鎧を身に纏う面義、そして3つ目は残ったイナゴを率いる勝家だ。勝家は兎も角、何故面義とも敵対しそうな雰囲気になっているんだ?
「我が名は勝家、貴殿とは初めて会うな盾武者」
「これはご丁寧にどうも勝家さん。俺は面義、アンタを倒しに来た」
「ほほう……してその理由は?」
しかしそんな疑問も関係なく、この場で初めて顔を合わせた勝家と面義の会話が始まった。そしてどうやら勝家はこいつの戦う理由を知りたいらしい。そう言えば俺たちの時も聞いてきた。
「そこの白武者は同族を守るため、黒武者は復讐心、貴殿は何を志としてその盾を構える?」
「俺の戦う理由をねぇ……簡単に言えば、金が欲しいんだ。だから大金掛かってるアンタの体が欲しい、それだけだ」
それに対し面義は隠す気もなく、正直にその質疑に答えた。金への執着心、何故そこまでして金が欲しいのかは分からないが、この男が金銭欲だけで動いているのは確かであった。
その答えを聞いた勝家は、無いはずの眉をひそめる。
「何と浅はかな理由……実に不愉快だ。その安い信念もそうだが、何より我をただの銭としか見てないその目が!」
「何とでも言え、虫風情に俺のことが分かってたまるか!お前を倒し、その死骸を売り捌く!」
まさに一触即発、面義と勝家の間に張り巡られていた殺伐とした空気が一気に膨張し、俺たちの虫の知らせにまで影響を及ぼしてくる。
と、兎に角勝家を倒すって目的は同じ、つまり味方が1人増えたわけだ!
「よし!一緒にこいつをぶっ倒そうぜ面義!」
「は?何言ってんだ、この武将は俺だけの獲物だ」
「――え?」
早速共闘を持ちかけようと声をかけた。しかし俺の提案はあっさりと一蹴されてしまう。面義の表情も「何言ってんだこいつ?」という疑問の心をまんま表しているようなものだった。
すると面義は刀を肩の上に置き、溜息を吐いてやれやれといった顔になる。何故こんなに呆れられているのかが分からない、別に何も間違ったことは行ってないはずだ。
「お前、もしかしてこの間一緒にバトったから勘違いしてんの?別に俺はお前らの味方ってわけじゃないし、寧ろ商売敵。お前らは周りのイナゴをやってろよ」
「お前、1人でやるつもりか!?無理だやめとけ!そいつは単独でどうにかなるような相手じゃない、今までの鎧蟲とは違うんだぞ!」
確かに面義の強さは信用できるものだ、しかし流石に1人で勝家に挑むというのは些か無謀な事である。まだまだ未熟だったとはいえ、俺と黒金が共闘してもようやく渡り合えるような強さ、それを持っているのが勝家だった。
「それに、黒い方はまだ俺のことを認めていないらしいぜ」
そう言って面義が指した方向に振り返ると、黒金が勝家だけじゃなく、同じ甲虫武者であるはずの面義にも刃を向けて警戒していた。右手の黒刀を面義に、左手のを勝家に突き立てている形だ。
「黒金……何を!?」
「悪いが、俺はまだこの男を信用していない。雄白と共に戦ったと言うがそれだけで敵味方を判別するのは早い」
「だ、だけど狙いは同じはずだ!どうせなら3人同時で挑めば良いだろ!」
「悪いがそれはできん。信玄について聞きだすためにも勝家は俺が倒す!」
目的は違えど勝家という敵は共通なはずなのに、何故こうまでして分かり合えないのか。黒金も面義も自分が勝家を倒すつもりで、周りのことなど全く考えていなかった。
「つまり一度生け捕りにするってことか……武将相手にそれは見通しが甘いんじゃないか?」
「言っていろ素人、経験の数なら俺の方が上だ」
「ああもうお前ら!いい加減にしろって!!」
折角甲虫武者が3人も揃ったというのにてんでバラバラで団結のだの文字も無い。寧ろ我こそがあいつを倒すと息巻き挑発をする始末、俺ができるのは精々その間に入ることぐらいだった。
何故黒金は同じ存在であるはずの面義の事が信じられないのか、面義はどうしてそこまで1人で戦おうとするのか、いつの間にか俺はこの2人に翻弄されている。
しかしその瞬間――文字通り横槍を入れる形で殺気を感知した。
「――ッ!!」
そして斬撃が弾丸のように迫るのに気付き、俺と面義は鎧と盾で受け止め、黒金は2本の刀でそれを打ち弾く。
見れば、矛を振り下ろした状態の勝家がこちらの凄まじい形相で睨みつけていた。
「敵前において味方同士の揉め合いは死を意味する。ましてや誰1人として意思疎通ができていないのはどういうことだ!」
その声で分かる、勝家は俺たちに怒りを向け説教をしているのだ。俺たち3人を兄弟と例えよう、ならば勝家はその父親で全く仲良くならない悪ガキを叱りつけているようなものだった。
しかしその叱咤の言葉はまさに的を射抜いている。まさか鎧蟲に叱られる日が来ようとは……
「そして一番気に食わないのが……貴殿ら全員が――我を倒せる気でいることだ!」
「ッ――来るぞ!!」
そして俺たちの揉め合いを前座と言い張るように向こうの方から仕掛けてくる。その圧倒的なスピードで一気に加速し、あっと言う間に俺たちの目前まで迫ってきていた。
息を呑む暇も与えない、兎に角応戦しないと――!
「――はぁあ!!」
近距離から繰り出される矛の一突きに対し、俺が前に出てそれを迎え撃つ。その刃先に対し刀で答え真正面からぶつかり合った。
結果は俺の負け。勝家の矛に力勝負で勝つことなどできず、そのまま後ろに押し飛ばされてしまう。
「ぐうッ――!」
しかしそれで態勢を崩すことはなく、何とか足腰に力を入れて倒れることを防ぐ。その代わり両手にかなりの衝撃が襲い滅茶苦茶痺れてきた。
歯を噛み締めてそれに耐え、今度はこちらから――と思ったその時、こちらを見据える勝家の背後から、黒金が斬りかかる。
「――勝家ッ!」
「この中だとまだ貴殿にまともだな――黒武者!」
しかし不意打ちにはならず、勝家は背中を向けたまま矛で背中を守りそのまま黒金を薙ぎ払った。黒金もそれで倒れる男ではなく、すぐに起き上がりもう一度挑みかかる。
そうして始まる勝家と黒金の一戦、1本の矛と2本の刀という傍から見れば黒金の方に軍配が上がっているように見える勝負だが、数の差など物ともしない身のこなしでほぼ互角に渡り合っていた。
「オオクワガタ、翠玉――ッ!?」
このままだといつまでたっても攻め切れない、そう感じたのか黒金は無理にでも重い一撃を与えようと姿勢を低くし、その技で斬りかかった。
しかしその渾身の一撃は勝家ではなく、面義の盾が受け止める。
「言っただろ?こいつを倒すのは――俺だ!」
「ぐわッ!?」
そのまま衝撃を放ち黒金を吹き飛ばす面義、そして今度はすぐそこにいた勝家へと挑んだ。もうあいつは完全に俺と黒金を邪魔ものとしか見ていない、その眼中で狙うのは勝家という一攫千金のチャンスのみだ。
「さっさと倒して――さっさと売る!!」
「我の首はそこまで安くはないぞ!」
そして今度は面義と勝家の攻防が始まった。
面義に勝家の加速攻撃についてこられる程のスピードはない、しかしその自慢の盾がどんな攻撃も防いでいた。やがて防ぎつつも隙を伺い、チャンスを見出して斬りかかる。
「メンガタクワガタ――翁呪樹!」
「ッ――面妖な攻撃を……!」
次に面義は盾から髭を伸ばし、広範囲攻撃を繰り出す。初めて見る摩訶不思議な攻撃に対し勝家は翅を震わせ空へと避難した。
しかし盾の髭は蔦のように空へと伸び続けその後を追う。そしてその足元を縛り付け地面へと落とした。
「よっし!さっさと首根っこ斬らせてもらう――!?」
「――させるかッ!」
そのまま面義は墜落させた勝家の首を斬り落とそうとするも、その直前に黒金が割り込み今度は甲虫武者同士の戦いが始まった。
「橙陽面義……随分と派手な真似をしてくれたな……!」
「邪魔を……するなッ!!」
面義の盾は黒金の切れ味抜群である黒刀すらも受け止め、激しい斬り合いが繰り広げられる。黒金の刀が面義の盾に防がれる度に鋭い音が鳴り、決して手加減などしていないことを証明していた。
その光景を見て、俺は失望を通り越して呆れを覚える。何故甲虫武者同士が戦わないといけないのか?目の前に武将がいるというのにそれを無視する黒金と面義には、若干の怒りすら覚えてしまう。
こうなったら、俺1人でも奴を倒す!
「このぉ!!」
「今度は白武者か……!」
もうあの2人は当てにならない、なので俺が勝家に斬りかかり勝負を挑む。
白い刀と奴の瓶割矛が何度も交差し、幾度も唾競り合いを繰り返す。その度に顔を合わせ睨み合った。
「どうした?貴殿らは同じ武者、共に戦う同胞ではないのか?」
「そうだよ、そのはずだったよ!だけどこうなって……もう誰が味方か敵か訳分からなくなってきた!もう滅茶苦茶だ!」
この本末転倒ともいえる現状にどうしようもなく、俺は思わず鎧蟲相手に愚痴を零してしまう。勝家にも呆れられてしまう始末、もう俺にどうしろというのか。
すると勝家は刀を薙ぎ払い唾競り合いを中止、そのまま俺の懐目掛けて刃を走らせてくる。虫の知らせでそれを察知し紙一重で回避、そして再び互いの武器をぶつけ合った。
「そう言うが……この事態、貴殿の生温さが引き起こしたことではないか?」
「何ッ……?」
「敵か味方かも分からない存在を己と同じだからといって信用し、その結果こうして敵として対峙している。同種族との意思疎通もできない者が、我らと共存するなど片腹痛いわ!!」
「うぐわッ!?」
勝家が器用に体を反らし俺の刀から逃れた後、そのまま腰を低くし力強い突きが腹部に炸裂した。奴の瓶割矛は見た目こそ普通の矛と変わりないが、その衝撃は電車がぶつかってきたようにも錯覚してしまう。
その衝撃は鎧に傷を入れることはなかったが、内部深くまで浸透し俺の内臓にショックを与える。まるで小一時間ジェットコースターに乗り続けた後のような不快感が一気に脳まで到達し、思わず嘔吐いた。
「ガハッ……ゲホガッ……オエッ!この……前よりパワーアップしてんな!」
「その『ぱわーあっぷ』という言葉がどういう意味かは知らんが、我が強さを称賛する意味として受け取っておこう。この勝家、貴殿らと交えた時より鍛錬は怠っておらん!」
それが合図となり勝家の猛攻は更に速度を上げ、どうすることもなく押されていく。攻撃のキレ、威力など全てにおいて以前戦った時より格段に上がり、勝家の言葉が嘘ではないことを証明していた。
いくら傷がつかないとはいえ、こんな突きを何度も受けたらその内立ち続けることすらできなくなってしまう。かといって流石にこの攻撃を躱しつつ押し切るなんてこともできない。
――いや、俺にはできる!!
「グラント……ッシロカブトォ!!猛吹雪ィ!!!」
「――クッ!」
次々と襲い掛かる衝撃を耐え抜き、足を強く踏み出して無理やり大量の斬撃を斬り放つ。確かに、こいつの矛捌きは凄まじいものだ。防御と攻撃も両立できるし単独の接近戦なら今までの敵で最強だ。
しかしいくら勝家でもこの至近距離からの斬撃に対し、そこまでの余裕は持てまい――!
「――黒金ェ!」
「ッ!オオクワガタ――」
そうして奴が一瞬怯んだ隙に、俺は向こうで面義と戦っている黒金を呼ぶ。その怒号には「いい加減にしろ!」といった感情が込められているかもしれない、いや込めた。
それを感じ取った黒金は翅で一気にこちらへ舞い戻り、その背後へと突撃する。前からは俺、後ろからは黒金という挟み撃ち、これなら勝家も防ぎ切れないに決まっている!
「そうはさせるかッ!メンガタクワガタ――」
(複眼の矛、一之眼――)
一方面義は俺たちが一太刀を繰り出す瞬間に間に合うよう、走り出し盾と刀を構える。そして勝家も追い込まれた状況で静かに矛を構える。
タイミングが良いのか悪いのか、3人と1匹の技はほぼ同時に炸裂した。
(障子破り――!!!)
「白断ちィ!!!」
「金剛砕きッ!!!」
「般若之牙!!!」
瞬間、爆風のような衝動がその中心から巻き起こる。派手な音を打ち上げながら一気に周囲へ拡散し、俺たちを吹き飛ばす。
「――うわッ!?」
あまりの勢いに俺たちはいとも簡単に負け、瓦礫の山を飛び越え地面を転がる。周りにいたイナゴたちも同じように影響を受けるが、こうなる予想はついていたのか、それとも激しい戦いについてこれなかったのか、兎に角遠くに離れていたため大したことは無かった。
「いつつ……何が起きた……!?」
土埃が入った目を擦り、俺は急いで状況を確認する。見れば遠くに黒金と面義も倒れており、甲虫武者全員が見事に吹き飛ばされていた。
しかし問題の勝家がどこにも見当たらない、ここは虫の知らせで――
「なッ……何で無傷なんだよ!?」
しかしその前に姿を現す、奴は――上にいた。
驚くべきはそこじゃない、ゆっくりと降下し地上に舞い降りる勝家には外傷がまったく無かった。周りから技を放った俺たちがこんなに吹っ飛ばされたのだ、その中心にいた勝家が無事なはずはない。
空から降りてきたということは飛んで脱出したのか?いや、流石の勝家もあの状況で翅を開く余裕は無かったはずだ。ならば何故――?
そう言えば、勝家の野郎も何かしていたが……
(……何だ、あの痕?)
その疑問を解決すべくさっきまで自分たちがいた場所を見ると、小さな円のような痕が数えきれない程ついている。矛で突いたのか?いや、だとしたら痣ではなく穴ができているはずだ。
「……石突の部分で何度も地面を突き、その反動で即座に上へと自分の体を打ち上げたか!」
「あ、成る程……」
そして俺の推理の前に黒金が答えを言ってくれた。俺はその原理に納得し思わずそんな腑抜けた言葉を出してしまう。
例え翅を開くスペースが無くとも、あいつの早業ならば足元を短時間で何度も突くことは可能だ。それで上に避難したのだ。
つまり今の凄い衝撃は勝家が原因ではなく、俺たち3人の必殺技がぶつかり合った影響――つまり甲虫武者たちの自滅ということだ。
「なんと無様な連携なのだ……これなら足軽たちの方がまだ上手く動けるぞ」
「くっそ……ッ!!」
つまり俺たちは蟻やイナゴ以下だという、否定したかったがこの状態では何も言い返せない。現に俺たちはチームワークの無さでこうなってしまったのだから。
以前黒金とコンビネーションを活かし勝家を撃退したことがあったが、今は1人多い。それも、全くお互いのことを知り合ってない奴だ。
「面義……今からでも遅くない!一緒にこいつをぶっ倒すぞ……!」
「冗談じゃ……ない!この武将を倒すのは……俺だ!」
かといって今の勝家にこの瀕死の状態で挑むのは最早無謀、だからどうしても面義の手が欲しかった。ボロボロの体を何とか起こし面義へ共闘を持ちかける、しかし今までと同じように断られてしまった。
「あいつは言った……武将さえ仕留めれば、スゲェ大金をくれるって……!!」
「まだそんなこと言って……このままだと俺たちも殺されて、沢山の人もその犠牲になるんだぞ!それでもいいのか!?」
「うるせぇ!俺はどうしても金が必要なんだ、こんなところでぇ……!!」
こんな状況なのにまだ金稼ぎのことを忘れない面義、最早ここまでくると異常だ。何が何でも1人で倒すという強い意志の片鱗が見えた。しかし勝家は強い感情だけでは倒せない。
今のでかなりのダメージを負ってしまった俺たち、それとは対照的に勝家はまだピンピンとしており、瓶割矛を曲芸のように振り回しながら俺の方へ歩み寄ってくる。
「盾武者は兎も角、我はお前たち2人の成長を一興として待ち望んでいた。それはこのような形で終わらせるのは口惜しいが……我が主の愉悦のためだ、その首、貰い受ける!」
「畜……生ッ!」
どうやらまず俺を最初に殺すつもりらしい、その首元に矛を翳し今にも振り落とす雰囲気だ。何とか最後まで抵抗を続けようと刀に手を伸ばすも、石突によって弾かれてしまう。
いよいよお終いか、俺の首を切断するであろう矛を瞼の裏に視界を包み、覚悟して受けようとする。
しかしその覚悟は、無駄だったようだ。すぐそこ見れば奴の矛を誰かが太刀で阻止しているで金属音が鳴り、勝家の他に誰かが俺の側に立っていることに気づいた。
「し、師匠……!」
「貴殿は……黄褐色の武者!」
それは俺の師匠でもありヘラクレスオオカブトの甲虫武者でもある鴻大さんであった。伊音ちゃんの連絡を受けこの場に駆けつけてくれたのだろう。
師匠はそのまま勝家の矛を払い距離を作る。そしてその長い太刀で奴を牽制し、瀕死の俺を助けてくれた。
「間に合って良かった、後は俺に任せてお前らは退け!」
「そうさせて……貰います……行くぞ雄白!」
「あ、ああ……その前に面義は……」
するといつの間にかこちら側へと移動してきた黒金の手を借り、一旦は師匠に任せてこの場から避難することになる。師匠なら勝家相手にも大丈夫だろう。
問題は面義、一緒に逃げようと辺りを見渡すもその姿は一向に見つからない。すると羽音が聞こえてみたので上を見上げれば、いつの間にか翅で空を飛びこの場から立ち去ろうとしていた。その表情は尋常じゃない程の悔しさが見受けられる。
「面義……」
「逃がすか――かかれッ!!」
兎に角無事ならいい、そして俺たちも急いでこの場から避難しようとするもそう簡単には逃がしてくれないらしい。勝家の指示により周りで待機していたイナゴたちが一斉に跳びかかってきた。
こいつらの相手をする余裕なんてもう無い――何とか突破できないかと思っていると、地面に着地する前にイナゴたちが崩れ去った。
「え……?」
「――早く!」
振り返ればいつの間にか鎧蟲の血で濡れた太刀を振り落とした師匠の姿が、まさか……あの離れた位置から一瞬で斬ったのか!?
取り敢えず今は逃げよう、黒金と肩を貸し合ってその場から急いで離れた。残ったのは、勝家と師匠のみ――
「まさか貴殿と戦うことになるとは……まぁいい、順番が変わっただけだ」
「俺の弟子と客に手出しはさせない、俺が相手だ!」




