終わりの始まり
ぴょ
空が青かった。
流れる雲が羨ましかった。
僕はただ普通に、普通に生きたかっただけなのに。
「いいいいいいいいいいいいいいいやああああああああああああああああああああああああ!」
何故、僕は化け物に追いかけられているのだろうか?
何故ジャングルの奥地にいるのか?
その答えは、30分前に遡る。
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僕は川沿いにいた。
水の流れに視線を固定し、頭の中で淡い自殺願望が漂っていた。
(なんで、世界は平等じゃないんだ)
そんな当たり前のことを肯定できずに。
手持ち無沙汰な手に石を持ち、川に投げ込む。
ゆるりと波紋が広がっていく。
僕はいじめられていた。
目に見えるような暴力でなく、ハブる、無視する、陰口を言われる。
そういった女々しいイジメだ。
強がりで女々しいといったが、これが意外と結構くるもんだ。
コミュ力もなく、協調性もなく、
友達も少ない僕にとって、こういったいじめは泣きっ面に蜂以上に僕を傷つける。
それでも、何度も行った逃避行動の果てにやっと人ごととして捉えることができ
傷つくことも少なくなった。
けれど、いつの間にか生きることに希望も目的も見出せない僕がいた。
ならば、ならば!生きることに価値なし!
いっそのこと死んでしまおうと、入水してしまおうと今日は川に来たのだ。
(さて、いっちょ派手に生きましょうかね!)
僕はおもむろに立ち上がり、川に
飛び込んだ。
パァ