3.1 おまけ
仕事の報告会が終わり、主人と美容師、料理人、参田は自室に先に戻り、談話室に残った者達である会話が始まる。
機械
「乗送迎人、主人様を発砲って、何よ聞いたことの無い言葉で笑いそうになったわ」
乗送迎人
「言葉通りだよ。」
使用人
「何よそれ」
乗送迎人
「だってよ、渋滞に捕まった時いきなり、『乗送迎人、車を河原の近くに止めてくれ。僕は飛んでいくよ。』っていうんだから、最初、【主人様、飛べるのかよ!】ってタバコ落としたワッ、」
機械
「で、で、」ーーーークスクスッ
乗送迎人
「で、主人様が勝手にマンション登って、
『この銃弾をライフルにつけて、ライフルの銃口を私の背中につけなさい』
っていうから、そうしたら主人様が銃弾になっちまったんだよ。」
計算機
「それで、銃弾に主人様の顔とか付いていたのか?」
乗送迎人
「いや、普通の45mm弾と見分けのつかないほどの変身だったぜ」
使用人
「流石主人様、急事の時に銃弾になることを思いつき、更に銃をも着こなしてしまうなんて」
機械
「なんか、主人様って、私が『あの顔に変身して』言ってもそっくりな顔に変身できないけど、銃を身に纏えば、本物の銃弾にもなれるのね。便利な体ね。」
庭師
「ーーゴホンッ、主人様に犬の服着せたら、犬になるんじゃないかね?」
ーーーーーーー脳内落雷
乗送迎人・使用人・機械・計算機
「「「「何ぃぃぃぃぃ!!!!」」」」
使用人
(主人様や主人様の可愛い犬姿なんて……)
ーー脳内稲光
計算機
(俺のコレクションが潤うどころか、コレクションが洪水になってしまう)
ーー脳内稲光
機械
(犬になってしまえば、主人様の肉球やお腹、触り放題。
甘える主人様なんて……)
ーー脳内稲光
乗送迎人
(この庭師、老いても尚スゲー発想しやがる。
この庭師出来る)
ーー脳内稲光
庭師
「猫になるかも」ーーーーこの間、わずか2秒
ーーーーーーー脳内第二落雷
乗送迎人・使用人・機械・計算機
「「「「何ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」」」」
使用人
(主人様は一体どんな猫になるの…)
計算機
(どうやら、洪水どころかモーゼの道ができてしまうとは)
機械
(猫になる主人様なんて想像したら……あーぁぁぁっ)
乗送迎人
(この庭師なんて発想しやがる、俺はいつから犬か猫の究極の二択を迫られているんだ。)
こうして、長い夜が明け、皆、眠れない朝を過ごしたと言う。