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小柄さの行方
手にした命を撫で上げて
なついた小柄さを抱き上げて
わが子を揺すり
わが子を愛でる
鉄格子の中にちらりちらりと光っては
鉄格子の冷たさに孤独と恐怖をぶつけゆく
みえるか?みえるか?
あれが人間っていうもんだ
へつらう姿勢は怯えが混じる
手にした瞳を見つめ返し
なついた好奇心を従えて
よそ子を払い
よそ子を嫌悪す
我が腕の中に居る小柄さが喜んで
我が腕の暖かさに幸福と感動を振りまく
みえるか?みえるか?
これが人間っていうもんだ
媚びぬ姿勢は優越感に浸る
やがて鉄格子は煙の中に包まれて
やがて外界は晴天のもとでにぎわって
どこからかささやき嘆く鳴き声は
すでに空のかなたへ消えてゆき
腕の中で大きく叫ぶ吠え声は
今もなお尾を振り飛び回っている




