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ブンメイジン





「出来ましたよ!イニシエノタミさん!!」


とても上手に焼かれた肉が何皿にも渡ってリビングの机の上に置かれていく。

白飯や味噌汁の類はもちろんのこと味付けもなかった。


「これは?」


思わずそんな失礼な言葉が零れた。


「ご馳走です!


「そうか」


「そうです!」


「このうにゃうにゃっとしたのは?」


「豚バラ肉でイニシエノタミって書いてあります!サンスクリット文字です!」


その発言に合わせてサンスクリット語で爪先を発音すると突然宣言し、豚がテノール歌手になったみたいな声を彼女が出し始めたので急いで静止させ、そのついでに先ほどからちらちらと俺の爪先を見ては舌舐めずりをする彼女の手から肉を切ったらしい包丁を取り上げておいた。


ついでについでは重なるもので、サンスクリット文字だったイニシエノタミという文字列をきちんとカタカナに直させ、味付けもきちんと直させた。


そうしたら案外美味くて驚いたのだけれど、もっと驚いたのは彼女らしく、その口の動きから"ブンメイジン"と読み取れた。


俺が箸を使うのがよほど珍しいらしい。


箸で目を突いておいた。




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