一章:暁風 その六
テストが来週の火曜日と金曜日にあります。
すっごい憂鬱です。
ま、そんなことは置いといてお楽しみください。
「それにしても一人暮らしだから汚い部屋だと思っていたけど、とてもきれいでびっくりしたよ」
二人はテーブルをはさんで向かいあっていた。
「じゃあ、まずはドアについて説明してもらおうか」
「えー。やっぱり言わなきゃダメ?」
「当たり前だ」
美鈴は不満そうに頬をふくらませた。
「じゃ、説明するよ。まず、この部屋には窓を割って入ったの。それから伶を待っていたんだけど遅かったからさぁ。退屈になってドアを眺めていたのよ。だんだんこれ頑張ればはずせるかなーと思ってちょうど近くにやすりがあったからそれで削っていたらこうなっちゃった」
「……もうお前帰れよ」
「な、でもわたしがここに来た目的を知らなくていいの?」
「……分かった。それも話せ」
「そうこなくっちゃ!」
美鈴は嬉しそうに可愛らしい笑顔をみせた。
「ここに来たのはね、この貼り紙をギルドで見つけたからなの」
「ちょっと待て。お前ギルドに行ったのか?」
「うん。行ったよ」
「うわ、マジかよ…」
伶は大きくため息をつき頭を抱え込んだ。
「美鈴、お前は自分がどういう者なのかわかってるのか?このことがばれたら即破門されるぞ」
美鈴の顔がみるみる青ざめていった。
「そうだった…どうすればいい?」
「とりあえず、すぐにマスターのところに行って謝ってこい。あいつなら多分大目に見てくれるから」
「うん。わかった」
美鈴はドアが外れてできた空間に向かってふらふらと歩いていった。
「あ、ちょっと待て」
不思議そうにくるりと赤い目が振り返った。
「ん、どうしたの?」
「ギルドには裏口から入れよ。まっすぐ歩くと分かれ道がある。右にいくとマスターの部屋がある。多分そこで仕事をしているはずだ」
「はーい」
そう言って小走りで廊下をかけていった。
もっと書きたいよぉ…。