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一章:暁風 その十五
先週は投稿できなくてすいません!
中からはロープや自炊道具、数冊の本、いざという時の保存食がどっさりと出てきた。
「ふーん、この感じだとこっちが心配したくなるぐらい健全ね。彼女とか欲しくないのかな…」
美鈴は荷物を閉めようとした時、あることに気がついた。
「あれ……?何であの道具が無いんだろう……。普通なら持っていそうなんだけど…。訊いてみようかな」
「お前、人の部屋で何やってるの?」
「へ?」
美鈴の後ろで伶がひきつった笑顔で立っていた。
「いったーーーーーーー!」
美鈴の頭に容赦なくげんこつが振り下ろされた。
「人の部屋に勝手に押しかけてきて、その上荷物まであさるのはさすがに無礼にもほどがあるぞ」
伶ははーっと拳に息を吹きかけた。
「うぅ………」